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2023 年度 実施状況報告書

安静時脳波の時空間特徴学習に基づく脳状態や個性の定量化

研究課題

研究課題/領域番号 21K12055
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

平山 淳一郎  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (80512269)

研究分担者 川鍋 一晃  株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 脳情報通信総合研究所, 研究室長 (30272389)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード機械学習 / 脳波 / 機能的結合 / 筋電図 / fMRI
研究実績の概要

前年度に引き続き、機能的な脳ネットワークに関連した人の状態や個人特性を、脳波(EEG)および関連する脳・生体活動の計測データに基づいて定量化する時空間特徴解析法の技術開発を目的とし、次のような研究を実施した。特に、昨年度までの研究で共分散行列のリーマン幾何構造を考慮したEEGの特徴学習手法について開発を行い、課題時データへの適用を行ってきた。本年度の研究では、同様のアイデアを2つのモダリティ間で相関を最大化する非線形特徴量のペアを求める目的へと新たに発展させ、その手法について研究分担者のグループにおいて当初の計画通りEEGとfMRIの同時計測データへと適用して評価を行った。データは開眼時および閉眼時に安静時計測され、インターネット上に公開されているものを用いた。手法はEEGの特徴抽出器として昨年度に研究を進めたTSMNet (Kobler et al. 2022)のアーキテクチャを用い、fMRIにはTransformerを用いてモダリティ間で正定値行列の幾何構造を考慮した相関を最大化することで学習を行った。特にEEGについて、TSMNetの内部で共分散行列のリーマン接空間への写像によりEEGのエポック毎の時空間特徴量が抽出され、接空間の接点を被験者や計測施行ごとに個別にとることで汎化性能が高まる。クロスバリデーション法による評価を実施し、本手法は他の手法に比べて2つのモダリティの特徴量間で有意に高い相関を示した。以上の研究成果について国際学会(ICLR2024)に採択された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

令和5年度は研究代表者が所属機関内での一時的な異動により当該年度に限り非研究業務が主務となったため研究を進めることができなかった。一方で研究分担者により当初予定していた通りEEG-fMRI同時計測データへの適用が進んだため、全体としては軽微な遅延にとどまった。

今後の研究の推進方策

研究代表者の多忙により遅延した内容については、1年間の期間延長が承認済みであり令和6年度に実施する。特に脳と身体に拡張した機能ネットワークの解析や個人特性との関連付けを進めていく。

次年度使用額が生じた理由

研究代表者の所属機関内での一時的な異動(令和5年度限り)により多忙となったことから、期間を延長し、研究費についても大部分を次年度に執行するよう計画を見直したため。両機関にて、研究促進のためのPC周辺機器の整備や、成果発表等のための旅費や投稿・英文添削費用等に使用する計画。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Deep Geodesic Canonical Correlation Analysis for Covariance-Based Neuroimaging Data2024

    • 著者名/発表者名
      Ce Ju, Reinmar J. Kobler, Liyao Tang, Cuntai Guan, Motoaki Kawanabe
    • 学会等名
      The Twelfth International Conference on Learning Representations (ICLR2024)
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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