研究課題
基盤研究(C)
この研究では,ロボットが人の代替となり器用な手作業を行うための,指先用のセンサの開発とこれを用いた未知物体の形状認識技術の開発を行った.指先のセンサは非接触のまま近傍の物体を認識でき,物体との意図せぬ接触を避けながら周囲をなぞることで,手探りするように物体形状を推定することができる.研究成果として,様々な用途で使用可能なセンサ設計を実現した.また,局所的な曲率推定と併せた全体形状推定を行うことで推定精度を向上させる手法を開発した.
ロボティクス
医療・福祉や農業など生活基盤を支える仕事は多くの手作業を含み,ロボットによる代替を行うには未知の物体であっても器用に扱う能力が必要と考えられる.物体を器用に操るには物体の形状を正確に認識する必要がある.本研究成果は,ロボットが指先の感覚を用いて物体の形状を認識することを可能とするものである.指先で探るため視覚のような死角が少なく,また意図せぬ接触を避けられるため安全性にも寄与する.指先のセンサは様々なロボットに実装しやすいモジュール設計を採用しており,汎用性も高いと考えられる.