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2021 年度 実施状況報告書

建築空間における「安心」の多面的感受構造の実証的解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K12102
研究機関仙台高等専門学校

研究代表者

伊師 華江  仙台高等専門学校, 総合工学科, 准教授 (10435406)

研究分担者 行場 次朗  尚絅学院大学, 総合人間科学系, 教授 (50142899)
松宮 一道  東北大学, 情報科学研究科, 教授 (90395103)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード安心感 / 建築空間 / CG
研究実績の概要

生活者の主観的な安心感を学術的に定義することは困難であり、十分な検討が進められているとは言い難い状況にある。本研究は建築空間を対象とし、建築空間における利用者の「安心」を多要素で構成される複合概念であると位置づけ、安心感感受構造を実証的に解明することを目的とする。本研究によって、生活者の安心感を支える住空間計画の基礎的知見が得られると期待できる。研究期間の初年度にあたる令和3年度は、次年度以降の実験・調査を遂行するための準備と予備的検討を中心に行った。主要な点を以下に記す。(1)研究環境構築と調査・実験の準備:評価グリッド法を用いたインタビュー調査で調査対象者に提示するための建築内観・外観等エレメント画像の収集と選択、心理評価実験用評定プログラムの検討と作成(PsychoPy3使用)、心理評価実験で用いる画像刺激のひな型となる住宅CGモデルの検討と制作(Archicad使用)を行った。(2)パーソナルスペースを指標とした実験手法の予備的検討:パーソナルスペースの大きさ・形状と安心感評価との関わりを検証する実験を行うため、様々な環境条件を調整したCG空間画像および性別や年齢・表情表出を統制したCG顔画像を制作した。また、他者と対面する室内コミュニケーション場面を設定し、停止距離法または質問紙法を用いて実験参加者のパーソナルスペース測定を行う方法確認と予備実験を行った。予備実験で得られた結果の一部を国内学会において発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍の影響が長引く中で、当初予定していた所属機関内実験室における人を対象とした心理実験と調査を計画的に遂行することが困難であった。そのため、本年度は次年度に行う予定であったインタビュー調査や心理実験の準備および予備的検討を中心に研究活動を進めた。

今後の研究の推進方策

次年度は年度前半から心理実験および調査に取り掛かる予定である。年度前半でデータ収集をスムーズに行うことができれば、年度後半にはそのデータ分析と考察を行い、途中経過の研究成果を取りまとめる計画である。また、年度末には研究成果の外部発表を行う。

次年度使用額が生じた理由

研究計画の一部に変更が生じたことから、当初予定していた実験機器の一部の導入時期を次年度以降に変更したため。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Multiple representations of the body schema for the same body part2022

    • 著者名/発表者名
      Matsumiya Kazumichi
    • 雑誌名

      Proceedings of the National Academy of Sciences

      巻: 119 ページ: 1,9

    • DOI

      10.1073/pnas.2112318119

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 農家レストランの店舗外観に関する研究2022

    • 著者名/発表者名
      千田ひかる, 伊師華江
    • 学会等名
      第27回 高専シンポジウム
  • [学会発表] 構造材料の違いがガラス建築の心理的価値に及ぼす影響2022

    • 著者名/発表者名
      櫻井竜之介, 伊師華江
    • 学会等名
      第27回 高専シンポジウム
  • [学会発表] 都市公園における水景施設の印象特性2022

    • 著者名/発表者名
      中西静, 伊師華江
    • 学会等名
      第27回 高専シンポジウム
  • [学会発表] 対人距離に及ぼす顔表情の影響2021

    • 著者名/発表者名
      今井なつこ,伊師華江
    • 学会等名
      東北心理学会第74回大会

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公開日: 2022-12-28  

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