神経伝達物質の数理モデルを構築し、その神経ネットワークへ与える影響の解析を進めた。特に、1)発達に伴う脳・神経系の構造や機能の変化を考慮した数理モデル、2)シナプス刈り込みを考慮した数理モデル、を構築した。その結果、神経伝達物質が脳波リズムに与える影響が明らかとなった。精神疾患患者にみられる脳波リズム研究から、神経伝達物質が脳波を介してと精神疾患とつながっていることが示された。また、神経伝達物質のみならず、脳の血管系ダイナミクスも脳波ダイナミクスに大いに影響を与えることがわかった。神経細胞ネットワークと脳血管系の相互作用により様々な脳現象が創発されることがわかった。
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