動脈硬化には血管内皮細胞の炎症アンプが重要であると考え、内皮細胞内の炎症アンプのモデルと血管内皮下でのマクロファージの集積とその泡沫化のモデルを構築し、動脈硬化発症の初期を計算するモデルを確立した。LDL/HDL濃度依存性をシミュレーションし、高LDL低HDLで泡沫細胞の蓄積が起こることを再現し、実験結果と定性的に一致した。感受性分析とパラメータ値を変更させたモデルのシミュレーションにより、NFkBの核への移行、NFkBとSTAT3の結合、SOCSの産生量、VCAMによる単球の誘因に関係する反応が重要であることが分かり、動脈硬化発症に関係していると考えられる。
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