研究実績の概要 |
本研究は,適切な学習間隔を空けた際の得点を高くすることで、効果的な反復学習を促す学習間隔に応じた得点法を「SQL実習支援システム」と「リレーショナルデータモデル演習システム」に適用し、実際の授業の運用における学習履歴、学習結果を分析することを目的としている。2022年度までに、2つのシステムへの実装と、2021年度のリレーショナルデータモデル演習システムを対象とした詳細な学習履歴の分析が行われている。 2023年度は、2つのシステムの2021年度、2022年度の2年分のデータの詳細な分析を行った。この分析によって、SQL実習支援システムにおいても、学習者の学習間隔の空け方は、学習間隔を空ける場合、学習間隔を空けた学習と空けない学習が混在する場合、学習間隔を空けない場合、と様々であること、学習間隔を空けない学習者は期末試験の得点率が低い傾向にあるなど、リレーショナルデータモデル演習システムと同様の傾向があることが確認された。ここまでの結果は、情報処理学会の研究会において報告を行っている。 一方、2023年度の運用では、SQL実習支援システムに対し、学習履歴63名分、アンケート回答43名分、期末試験の得点率64名分、リレーショナルデータモデル演習システムに対し、学習履歴64名分, アンケート回答38名分, 期末試験得点率64名分のデータが昨年度までと同様に得られているが、さらにシステムの利用期間の1,2週間後に行った実力確認テストの結果を、それぞれのシステムに対して46名分、38名分得ている。 さらに今年度は、個々の学習者の「SQL実習支援システム」の学習履歴と「リレーショナルデータモデル演習システム」の学習履歴を対応させた分析も行っている。この分析は2023年度の運用データを含めて行っているが、この結果については学会発表などによる公開を行っていない。
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