研究課題/領域番号 |
21K12176
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
鈴木 雄清 大分大学, IRセンター, 准教授 (00333253)
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研究分担者 |
松葉 龍一 東京工科大学, 先進教育支援センター, 教授 (40336227)
久保田 真一郎 熊本大学, 総合情報統括センター, 准教授 (80381143)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 授業改善 / 動機づけ / 科目ティーチング・ポートフォリオ / 教育支援プラットフォーム |
研究実績の概要 |
学生の学習への動機づけ高めるための授業改善を行う教員を支援するために、教育心理学や学習の動機づけに関する理論や研究を統合したツールとして、本研究ではこれまで主にKellerのARCS動機づけモデルを参照してきた。本年度は、新たに提案されているJonesのMUSIC動機づけモデルの知見を加えた。まず、ARCSモデルの方略とMUSICモデルの改善提案との対応関係を明らかにするために、2つのモデルの構成要素の比較を行った。その結果、MUSICモデルのすべての動機づけ提案を、ARCSモデルの分類「満足感」の下位分類である「報酬のある成果」を除く、11の下位分類の方略と対応づけることができた。報酬や外発的強化に関する内容の有無が、2つのモデルの大きな相違点であることを明らかにした。双方のモデルの視点を活用することによって、動機づけ設計のために精緻なニーズの分析が行えるようになる。これらの2つのモデルの構成要素の関連性について国内学会での報告を行った。本研究でプロトタイプシステムを開発している教育支援プラットフォームの構成要素である学生の授業アンケートで用いるために、双方のモデルに基づいて作成された既存の質問項目を外発的強化に関する項目を除外して組み合わせた。授業担当教員が動機づけ設計を見直して授業改善に結びつけるために、新たに作成した質問項目に対する学生の回答結果を活用して、ARCSモデルとMUSICモデルの2つの視点から動機づけ方略を絞り込むための方法の検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
プロトタイプシステムの設計・開発について、新たな知見が得られたために変更を加えることとなった。そのために進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究分担者とは、ウェブ会議サービスを用いた週1回の定例会議を実施し、研究の内容・方法に関する調整や進捗状況の確認および問題の共有を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
一昨年度に計上していた調査・情報収集のための国内旅費は、新型コロナウイルス感染症の影響のため実施できなかった。また、新しい知見が得られたため、プロトタイプシステムの設計を変更することとなった。本年度は、プロトタイプの開発及び形成的評価の成果報告も含めて使用する予定である。
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