研究課題/領域番号 |
21K12176
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
鈴木 雄清 大分大学, IRセンター, 准教授 (00333253)
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研究分担者 |
松葉 龍一 東京工科大学, 先進教育支援センター, 教授 (40336227)
久保田 真一郎 熊本大学, 総合情報統括センター, 准教授 (80381143)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 授業改善 / 動機づけ / 科目ティーチング・ポートフォリオ / 教育支援プラットフォーム |
研究実績の概要 |
教員が授業を改善して学生の学習への動機づけを高めるための支援を行うために、JonesのMUSIC動機づけモデルの知見を活用している。本年度は、MUSIC動機づけモデルを提案したJones氏の許諾を得て、Jonesが作成した24項目からなる大学生向けのAcademic Motivation Inventory(短縮版)を使用し、学生の動機づけの観点から授業改善が必要とされるMUSIC動機づけモデルの要素を学生の反応に基づいて教員が確認できるようにした。加えて、MUSIC動機づけモデルの方略や例をもとに、学生が授業を振り返る32項目の動機づけ実施チェックリストを作成した。Academic Motivation Inventoryと動機づけ実施チェックリストを組み合わせて使用することによって、教員が具体的にどのように授業を改善すればよいかの指針を提供することができることを3つの科目を対象に試行して確認した。以上について、国際会議で報告を行った。さらに、動機づけ実施チェックリストの活用の可能性やスペイン語への翻訳についてカタルーニャ・オベルタ大学のPerez-Navarro氏と議論した。現状のAcademic Motivation Inventoryと動機づけ実施チェックリストの両方を組み合わせて使用する方法では、学生は約60の設問に回答する必要があり、その負担が大きいという課題がある。この課題に対応するために、プロトタイプシステムにおいて、学生向けの動機づけ実施チェックリストの項目を動的に変更する方法を検討している。そのほか、MUSIC動機づけモデルを適用したデザイン思考に関する大学での科目の設計及び実践を行い、国内学会での報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度は研究の基盤において新たな知見が得られたためにやや遅れていたが,本年度はそれに伴ってプロトタイプシステムの設計・開発の進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究分担者とウェブ会議サービスを用いた週1回の定例会議を実施し、研究の内容・方法に関する調整や進捗状況の確認および問題の共有を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
一昨年度に新しい知見が得られたため、本年度はプロトタイプシステムの設計を変更することとなった。次年度は、プロトタイプの開発及び形成的評価並びに成果報告のために使用する。
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