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2023 年度 研究成果報告書

富栄養化に起因する干潟のレジームシフトにともなう微生物的窒素除去・貯留過程の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 21K12224
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分63010:環境動態解析関連
研究機関東邦大学

研究代表者

千賀 有希子  東邦大学, 理学部, 准教授 (30434210)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード硝化 / ヒドロキシルアミン / 富栄養化 / 干潟
研究成果の概要

本研究では,富栄養化水域谷津干潟における硝化過程を時空間的に把握するために,硝化によって生成されるヒドロキシルアミンのモニタリングを行った.2021年から2022年における海水と堆積物間隙水のモニタリングの結果,ヒドロキシルアミン濃度は間隙水の方が海水よりも高かったことから,硝化が活発に起こるサイトは堆積物表層であると考えられた.また統計解析により,堆積物表層における硝化は,温度と海水および間隙水のNH4+基質の供給に依存しており,還元環境の形成によって阻害されることが示された.谷津干潟内の水の滞留による嫌気環境の形成が硝化を阻害し、その後の窒素除去過程である脱窒も抑制する可能性が示唆された.

自由記述の分野

生物地球化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の当初の目的は,15Nトレーサー法を用いて微生物的窒素除去過程(硝化-脱窒,硝化-アナモックス)と貯留過程(硝化-DNRA)を追跡する予定であったが,コロナ感染対策により同位体測定装置を使用する予定であった研究機関への出入りが禁止され,計画通りに研究を遂行することができなかった.しかしながら,本研究で用いたヒドロキシルアミンの測定によって,硝化過程の進行を十分に明らかにすることができることがわかった.ヒドロキシルアミン測定法は,15Nトレーサー法よりも短時間かつ低コストで行うことができる.またこの方法は測定操作も簡便であるため,今後様々な環境下で硝化を評価する際に応用できると考えられた.

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公開日: 2025-01-30  

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