研究課題
本年度は、汎用性を改善するため、プリマリーのヒトナイーブCD4+T細胞の代わりに、ヒト単球株CD14-MLとヒトTh2細胞株を用いた2ステップ3次元DC/T共培養系の確立とその有効性について検討を行った。①T細胞株の作製:単球株CD14-ML由来DCをLPS刺激で成熟化し、ヒトアロ反応性CD4+T細胞をTh1およびTh2分化条件で頻回刺激を繰り返し、アロ抗原特異的Th1/Th2細胞株を作製し、IFN-gとIL-4の産生をELISAで確認した。現在、限界希釈法により、さらに、Th1/Th2細胞クローンを作製中である。②単球株CD14-ML由来未成熟DCとT細胞株を用いた2ステップ3次元DC/T共培養系の構築:単球株CD14-ML由来未成熟DCと上述のアロ抗原特異的Th2細胞株を用いて、DC/T共培養系に応用し、代表的な呼吸器感作性化学物質としてOrtho-phthaldialdehyde(OPA)と代表的な皮膚感作性化学物質としてOxazolon(OXA)を用いて刺激すると、48時間後の培養上清のELISAにより、IL-4産生がOXAに比べOPA刺激で強く、IL-2産生は両者で変わらず、IFN-g産生はOXAに比べOPA刺激で低い傾向であった。③複数の感作性化学物質での検討:さらに、2つずつの代表的な呼吸器感作性化学物質としてOrtho-phthaldialdehyde(OPA)とOxazolon(OXA)、代表的な皮膚感作性化学物質としてFormaldehyde (FA)と2,4-Dinitrochlorobenzene (DNCB)を用いて同様に刺激しても、いずれも皮膚感作性化学物質に比べ、呼吸器感作性化学物質でIL-4産生が高く、両者の識別が可能である可能性が示唆された。
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