研究課題/領域番号 |
21K12260
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63030:化学物質影響関連
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
廣森 洋平 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 助教 (60515956)
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研究分担者 |
中西 剛 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (50303988)
松丸 大輔 岐阜薬科大学, 薬学部, 准教授 (50624152)
目加田 京子 岐阜薬科大学, 薬学部, 会計年度任用職員 (40898235)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 核内受容体 / レチノイドX受容体 / 有機スズ類 / システイン |
研究成果の概要 |
ムラサキイガイレチノイドX受容体(RXR)遺伝子をクローニングし、465番目のアミノ酸がシステインとなっているもの(mgRXRc)、およびセリンとなっているもの(mgRXRs)の2種類の存在を確認した。この部分はヒトRXRalphaの432番目に相当し、有機スズ類とヒトRXRalphaの結合に必須である箇所である。それぞれのリガンド応答性について検討を行ったところ、mgRXRcは有機スズ類に結合する一方で、mgRXRsは有機スズ類が結合しないことを見いだした。また、ムラサキイガイRXRが脊椎動物の核内受容体と同様に遺伝子発現制御に関与している可能性がある可能性を示唆する知見を得た。
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自由記述の分野 |
分子毒性学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、有機スズ類がムラサキイガイに対して核内受容体を介して何らかの影響を及ぼす可能性を示唆するものである。また、ムラサキイガイレチノイドX受容体には遺伝子多型が存在し、個体によって有機スズ類に対する感受性が異なる可能性があることを見いだした。この遺伝子多型と有機スズ類の曝露との関連性についてはさらなる研究が必要と考えられる。これらの成果は、環境化学物質が無脊椎動物に及ぼすリスクを推定する一助となることが期待される。
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