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2023 年度 実績報告書

食品廃棄物の植物活力剤としての可能性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 21K12289
研究機関群馬大学

研究代表者

秦野 賢一  群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (20282410)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード植物活力剤 / 食品廃棄物 / 廃糖蜜 / メラノイジン / 植物修復 / 褐変物質 / シリカキセロゲル / 徐放性
研究実績の概要

廃糖蜜から精製したメラノイジン類似生成物(MLP)を添加しない条件(w/o)と比べてMLPを60 mg圃場に添加した条件(MLP60)で栽培することによりコマツナやキャベツそしてエダマメの商品価値があがることを昨年度までの研究実績によって確認した。最終年度では、ムラサキハナマメ(以下,ハナマメと略)でおこなってきた予備実験結果を参考にして、播種の時期を一般におこなわれている4月ではなく、結実に重要な開花期が冷涼期である10月になるように7月に設定した。MLPはシリカキセロゲルに含有させる形態で圃場に添加して、ハナマメの結実状態や各種生化学的指標などの商品価値が向上するか調査した。結果として、一般に標高800 m以上で栽培しないと結実しないといわれているハナマメが、播種時期を7月にずらすことで標高300-400 mの圃場でも多くの豆が結実することを明らかにした。特に、大きさが3.5 cm以上の商品価値の高い豆の生産数が、w/oと比べてMLP添加条件で二倍以上増加した。葉の組織液の糖度と硝酸イオン濃度は、w/oよりもMLPを添加した条件の方が大きくなる傾向が見られた。一方で豆の抽出液を分析したところ、電気伝導率とタンパク質濃度に関して同様の傾向が見られた。このことは、MLPを添加することによって土壌中の栄養分の根への取り込みが促進され、葉では硝酸イオンがw/o条件より多く存在し、莢では豊富な硝酸イオンを利用してタンパク質生合成が促進され、豊富なタンパク質を使って多くの莢で大きな豆を生産することができたと考察された。これまで栽培してきた作物の商品価値が向上したMLP添加量の最適値がハナマメのそれと同様であったことは大変興味深い。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 食品廃棄物を使った群馬県産エダマメの高付加価値化2023

    • 著者名/発表者名
      秦野 賢一
    • 学会等名
      第2回環境化学物質3学会合同大会
  • [備考] 食品工学プログラム 秦野研究室のホームページ

    • URL

      https://hatano.chem-bio.st.gunma-u.ac.jp/hatano/web/

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公開日: 2024-12-25  

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