研究課題/領域番号 |
21K12315
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
岩村 武 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (10416208)
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研究分担者 |
塩月 雅士 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (30362453)
足立 馨 京都工芸繊維大学, 分子化学系, 准教授 (40401533)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 分子レゴブロック / ケミカルリサイクル / 架橋高分子 / 2官能性分子レゴブロック / 3官能性分子レゴブロック / リサイクル |
研究実績の概要 |
本研究では、分子間で可逆的な共有結合を形成できる部位を複数有する分子レゴブロックを合成し、これを組み立てて高いリサイクル性を有する架橋高分子材料を創成することを目的としている。 前年度は、芳香族を有する2官能性分子レゴブロックおよび3官能性分子レゴブロックの合成法を確立させ、対応する高分子を得ることができた。本年度は、これらのポリマーの解重合性および解架橋性を評価し、そのケミカルリサイクル性を検討した。芳香族を有する2官能性分子レゴブロックポリマーについては、LEDライトによる光照射で解重合が起こり、回収率60%でモノマーである2官能性分子レゴブロックを回収することができた。また、解重合条件にしたポリマー溶液を暗所で静置することにより、ポリマーの分子量が回復することが明らかになった。 3官能性分子レゴブロックポリマーについても、同様にLEDライトによる光照射で解架橋が起こり、回収率66%でモノマーである3官能性分子レゴブロックを回収することができた。また、この3官能性分子レゴブロックポリマーは、光照射により解架橋し、溶媒可溶にすることができるので、溶媒不溶の架橋高分子を一度解架橋し、その後、暗所で静置することにより架橋高分子のフィルムを容易に作成できることが明らかになった。 これらの2官能性分子レゴブロックポリマーおよび3官能性分子レゴブロックポリマーは、光照射、加圧などの外部刺激によりクロミック現象を示すことも確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、分子レゴブロックの重合反応、架橋反応ならびに解重合、解架橋反応について検討することができた。また、これらの検討に加えて、解重合あるいは解架橋後の溶液を暗所で静置することにより、ポリマー鎖が再生する知見が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、リンカー部位に有機骨格だけではなく、無機酸化物などを導入したブロックを合成し、これらの重合(凝集)、解重合(分散)についても検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度に検討ができなかった実験がいくつか生じた為に、次年度使用額が生じた。具体的には、解重合時間と回収率ならびに解架橋時間と回収率回収率に関するさらなる実験に使用予定である。
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