研究課題/領域番号 |
21K12391
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
佐藤 温子 青山学院大学, 法学部, 准教授 (20748264)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 放射性廃棄物 / ドイツ / フィンランド |
研究実績の概要 |
今年度は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い海外渡航が困難のため、主に国内・オンラインで得られる資料を用いて研究を進めた。 今年度の実績としては、主に二点が挙げられる。第一に、『NO NUKES』誌に依頼されて、ドイツとフィンランドにおける原子力に対する価値観の違いに関する論考を発表した。フィンランドは原子力による電力供給を推進し、一方ドイツは撤退へと歩んでいる。両国は民主主義国かつ技術先進国であり、日本とは異なり原発や最終処分場に致命的な地震の心配もあまりない。そうした共通する条件の下であるが、両国は原子力政策をめぐり相反する方向性にあるのはなぜかという疑問に対して、原子力政策の基盤となる価値観の違いについて論述した。第二に、『平和学事典』(丸善出版)の一部として、依頼されて原子力の平和利用に関する論考を執筆した。これらの執筆過程において、関係者から有益なコメントを受けることができた。 今後、状況次第で、これまで進捗の滞っていた分も加味して現地での調査を行いたいと考えている。そうでない場合は、これまでと同様に国内・オンラインで得られる資料を用いて研究を進める見込みだ。さしあたり、これまでの研究に関連する論考を雑誌に執筆することに取り組む予定である。また、2022年2月に開始されたロシアによるウクライナに対する軍事侵攻により原子力をめぐる議論にも影響があるようなので、そちらにも目配りしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、海外での調査が困難な状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
海外渡航が容易になるまでは、国内あるいはオンラインで得られる資料を用いて研究を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
感染症拡大に伴い、海外渡航を行わなかったため旅費やインタビュー謝金等が未使用だった。 状況が改善すれば、これまで進捗の滞っていた分も加味して海外調査を行う予定である。そうでない場合は、国内あるいはオンラインで得られる資料を用いて研究を進める。
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