研究課題/領域番号 |
21K12396
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
石原 肇 近畿大学, 総合社会学部, 教授 (90759911)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | コロナ禍 / 中心市街地活性化策 / 社会実験 / 青空市 / 道路占用 / 緊急事態宣言 / 3密の回避 / バルイベント |
研究実績の概要 |
本研究では、COVID-19の影響からの復興を目指し、市町村や事業者が中心市街地活性化策を実施していく力をレジリエンスとして捉え、その方策を類型化するとともに、その意思決定過程、方策の効果について把握することを目的とし、2022年度は以下の研究を進めた。 第1に、2021年度に調査した兵庫県尼崎市のアミング潮江商店街による青空市の取組みに関して、開催に至るプロセスとその効果を論文にまとめた。 第2に、2021年度に調査した大阪府門真市の門真市役所および関係団体による社会実験の取組みに関して、開催に至るプロセスとその効果を論文にまとめた。 第3に、上記の門真市の社会実験に参画したNPO法人門真フィルムコミッションによるコロナ禍での活動を把握し、映像を通じた新しいまちづくりの形について報告を行った。 第4に、兵庫県伊丹市において従前は伊丹市中心市街地活性化協議会が開催してきた「伊丹まちなかバル」がコロナ禍により開催できない状況が続いている中、2022年5月に民間有志による非公式「伊丹ナイトバル」が開催され、その後の同年10月に伊丹市中心市街地活性化協議会主催の「伊丹まちなかバル」が3年ぶりに開催された過程を把握し、報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「研究実績の概要」に記したとおり、3地域の取組みについて、現地調査を含めた調査が実施できており、概ね順調と言える。
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今後の研究の推進方策 |
「研究実績の概要」の第4に記した兵庫県伊丹市の2022年5月の民間有志による非公式「伊丹ナイトバル」の開催に至るプロセスと、その後の同年10月に伊丹市中心市街地活性化協議会によって3年ぶりに開催された従前からの「伊丹まちなかバル」についての関係性について論文にまとめる。 また、2023年5月より新型コロナウイルスの法的位置付けが変わることを踏まえ、これまで調査してきた大阪府大阪市福島区、同市城東区、同府門真市、兵庫県三田市の2023年の状況を把握し、コロナ禍においても活動してきた取組みを整理するとともに、地域経済の復興に向けた活性化策の基盤となるレジリエンスの源泉を明らかにしていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度は各地域の現地調査を行うとともに、学会が対面で行われるようになり、3回の出張により研究成果発表を行い、順調に執行した。2021年度に学会がオンラインで実施されたこと等により旅費の執行ができなかったことが次年度使用額が生じた要因となっている。 2023年度は、引き続き現地調査、研究成果の発表(日本都市学会大会(神奈川県小田原市、2023年10月)、日本地理学会春季大会(東京都渋谷区、2024年3月))、研究成果の公表等に使用していく計画である。
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