研究課題/領域番号 |
21K12440
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
内藤 耕 東海大学, 文化社会学部, 教授 (30269633)
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研究分担者 |
倉沢 愛子 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 名誉教授 (00203274)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | インドネシア / コロナ禍 / DX / コミュニティ / IT化 / 生活変化 |
研究成果の概要 |
コロナ禍はインドネシア社会の格差の拡大と固定をもたらした。インドネシアのスタートアップ企業の起業家の一般的特徴としては高学歴で富裕層の出身であることが指摘できる。そうしたなか低所得者層に目を向けるとITリテラシーは若年層で格段に高くなっていると推察されるものの、それがキャリア意識などに与える正の影響はかならずしも高くない。コロナ禍はそうした傾向に拍車をかけ、従来から指摘されてきた社会構造を強化し再生産していく方向に働いたと考えられる。これはインドネシアが新興国として注目されるなか、新たな発展戦略の足枷となっていく可能性も指摘できる。
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自由記述の分野 |
国際社会学、東南アジア研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般的に新興国のDXについてはリープロッグへの期待から、先端的事例の紹介を中心とした言説が主流をなしている。しかしながら、インドネシアではコロナ禍を経て社会階層間の格差はむしろ拡大する傾向が見られる。本研究で得た知見はインドネシアのみならず広く世界で進行するDXを客観的に評価する機会を与えうる。投資をあおるような言説におどらされることなく地域を理解することの重要性を示し得れば社会的意義もまた大きいと考える。
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