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2021 年度 実施状況報告書

ウェルビーイングの向上に寄与するローカルツーリズムの再構築

研究課題

研究課題/領域番号 21K12448
研究機関山形大学

研究代表者

高澤 由美  山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授 (20509054)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードウェルビーイング / 主観的幸福 / ローカルツーリズム
研究実績の概要


本研究は、来訪者と地域のウェルビーイングに貢献するローカルツーリズムの再構築を念頭において実施するものである。 COVID-19の影響を受け、旅行に対する人々の関心は、従来の余暇や名所旧跡をめぐる観光だけでなく、心身の健康や環境、人や地域との繋がりなどに高まってくると考えられる。既に地域の観光コンテンツとして活用されている温泉や農業体験、地域食や風景の発見、地域コミュニティとの関係等の地域資源をウェルビーイングという軸で捉え直すことで新たな価値が創出され、従来と異なる旅行者層の需要の喚起や持続可能な地域づくりにつながると考える。
このような視座のもと今年度の研究では、①ウェルビーイングの理論を整理し、②プレ調査として、観光地域において主観的幸福、及び生理指標を定量的に明らかにする実験を行い、③来訪者のウェルビーイング のあり方を検証するとともに今後の課題と展望を整理した。
その結果、主観的幸福の調査においては地域の観光資源を活用しアクティビティを体験した場合、ネガティブな思考が減少する傾向がみられた。また被験者の嗜好ごとの分析ではアクティブな活動を好む場合、ポジティブな思考の数値に変化がみられることがわかった。また生理指標の計測においては概して自律神経バランスが高くややストレスが多い状態にことがわかった。またわずかではあるものの、アクティビティ後の方が数値が高い傾向も見られた。これらのことから被験者の選定や計測環境の改善、あるいは計測手法を再検討する必要がある。また実験データをさらに増やして検証していくことが今後の課題である。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

先行研究の整理やプレ調査の実施など概ね順調に研究を進めている。しかしながらコロナウィルス感染症拡大の影響から実験を実施することのできる地域が限定されたため収集したデータは予定よりやや少なかった。次年度以降はタイミングをみてスムーズに実験を実施しデータを収集できるよう、実施体制を整えることに注力した。
またデータ数が限られていたため研究論文にまとめることはできなかった。来年度以降は成果を論文にまとめて発表していく。

今後の研究の推進方策


今後は、プレ調査で得られた結果をもとに、山形県内の特徴のある観光地(鶴岡、天童、蔵王、小野川)を対象とし各地域の観光協会、DCM、温泉組合等に協力を得て来訪者にアンケート調査、及び生理データの収集を依頼する。調査では主観的幸福の構造、及び活動・要素満足度との関係性を検証する。
今年度はプレ調査で得られた課題を改善し、被験者の平常時の状況を把握した上で、観光地における行動がどのように影響しているかを検証する必要がある。また観光地域や行動による相違を把握するためにも長期間協力してもらえる被験者を対象とする。
さらにアンケート調査及び生理指標の計測により得られた結果に基づき、ウェルビーイング と観光コンテンツの関係性を整理する。心理学等の他領域の専門家との議論を踏まえ、性別や年齢、居住地等による分析、地域資源の特性によるターゲット層の明確化などを行う。各地域においてウェルビーイングの向上に寄与する観光コンテンツをもとにローカルツーリズムを検討する。

次年度使用額が生じた理由

今年度は予定していた出張等がほとんど実施できなかった。またプレ調査の実施にあたっては、地域の協力があり実費が生じなかったことから次年度使用額が生じた。
次年度以降は、調査が本格的に始まり、また出張等も実施するため、旅費、及び分析にかかる設備費や人件費が生じる。

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公開日: 2022-12-28  

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