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2021 年度 実施状況報告書

南丹地域の歴史史料を活用した地域文化の発信と継承に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K12468
研究機関大谷大学

研究代表者

川端 泰幸  大谷大学, 文学部, 准教授 (20410970)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード歴史と観光 / 地域史料 / 伝承 / 史料活用
研究実績の概要

本研究は、京都府北西部に位置する南丹地域の歴史史料を活用した地域文化の発信と継承に関する研究を進めることを目的としている。当該地域は、新型コロナウィルス感染症流行前まで、海外から多くの観光客が訪れており、森の京都として、その景観などの魅力を発信していた。本研究ではそうした現在ある景観などに加えて、地域に残された歴史史料を発掘し、地域振興に活用することを目的としている。
2021年度は、新型コロナウィルス感染症対策のため、現地での調査などを行うことができなかったが、①寺社史料の写真帳やデジタル画像データをもとに翻刻作業を進めることができた。また、②南丹地域の歴史を形づくる一つの要素として、宗教に注目した研究に取り組んだ。南丹地域を中心とする浄土真宗寺院の戦国期における伝播・展開の様相を、これまでに調査収集した史料や自治体史所載の史料、近年、開催された博物館展覧会図録などに掲載された史料などをもとに分析を加えた。その結果、旧丹波国および周辺地域における浄土真宗寺院について、本願寺第8代蓮如の若狭―丹波路教化を起源とするグループ、蓮如が本願寺教団を拡大させる前よりある初期真宗教団といわれる系統のグループ、蓮如の後、戦国期になって寺基の開かれたグループなどにわかれることが明らかになった。そして、それらの真宗寺院を現在の地形図上に落とし込んでいくと、篠山街道などの街道、あるいは河川交通路など、重要な交通路に沿って、真宗寺院が展開していることが見えてきた。この研究成果は、森の京都「なんたん」カレッジ地域学芸員養成講座において、「北近畿の仏教勢力―浄土真宗を中心に―」と題する講演で報告することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2021年度は、予定していた現地調査が、新型コロナウィルス感染症の影響で実施することが叶わなかった。ただし、別途収集できた史料画像や既存の史料集などをもとに、翻刻の作業を実施することはできた。

今後の研究の推進方策

2022年度は現地調査を実施する予定である。それと並行して、現在着手中の史料翻刻に継続して取り組むとともに、各史料の内容分析により重点をおいて、地域の歴史像を構築することに取り組んでいく。

次年度使用額が生じた理由

予定していた調査および翻刻作業の依頼体制が確立できなかったため、次年度使用額が生じた。2022年度はいずれも実施する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 近世本願寺正嫡論争の構造2022

    • 著者名/発表者名
      川端泰幸
    • 雑誌名

      大谷大学真宗総合研究所紀要

      巻: 39 ページ: 1-28

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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