研究課題/領域番号 |
21K12469
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研究機関 | 阪南大学 |
研究代表者 |
堀内 史朗 阪南大学, 国際観光学部, 教授 (90469312)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 関係人口 / 社会連携事業 / PBL授業 / 社会シミュレーション / 人口減少 / 創造都市 / 地方創生事業 / キャリア |
研究実績の概要 |
本研究は大学の社会連携事業によって、関わった大学生と地域にどのような変化が起こり、その結果として関係人口が産まれる条件を明らかにしようとしている。 社会連携事業に関わった学生・卒業生に対するインタビューを、zoomなどのオンラインアプリを利用して実施した。地域でおこなった学外での教育活動や、そのほか任意でおこなう活動が、彼らのキャリア意識や現在・将来の定住場所に与える影響について確認した。現在、成果について論文を執筆中である。 大学生を受け入れる地域の調査をおこなった。勤務地大学から比較的近距離である大阪府・奈良県・和歌山県・三重県の市区町村を調査対象に定め、各市区町村の現状と大学キャンパスの有無の関係について分析している。分析対象の市町村のうち、大学キャンパスを域内に擁しない市区町村を訪れ、その地域で行われた大学の社会連携活動の実態について、役場担当者への聞き取り調査を行った。この調査については来年度も継続して、大学の社会連携活動が地域に及ぼす効果を明らかにする。 関係人口によって地域にもたらされる効果について社会シミュレーション実験をおこなっている。低所得者に関係人口になることを促進することで、オーバーツーリズムやジェントリフィケーションなどの弊害を避けることが出来ることを明らかにした。現在、論文を投稿中である。 そのほか、大学の社会連携活動を有効にするためのアートの発想をもちいた教育手法についての分析、アーティストによるまちづくりなどについて論文を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍のために学外での調査が十分にできなかったが、オンラインの調査、公開されているデータの分析などをおこなったことで、総じて研究は順調に進んでいる。2021年度にできなかった調査は2022年度に集中的におこなうことで、全体のバランスを取りたい。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍の様子を見ながらであるが、大学による社会連携事業を受け入れてきた市区町村を訪れ、地域が抱えている課題や、関係人口による解決の可能性を明らかにしていく。また社会連携活動に積極的な大学・教員への調査をおこなっていく予定である。質的調査をふまえ、最終年度において大規模アンケートができるようにしたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で学外への出張ができなかったため、当初予定していた規模の調査ができなかった。来年度以降、本年度で計画していた調査を集中的に実施する。
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