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2022 年度 実施状況報告書

ポストコロナのライブエンターテインメント:中小ミュージックベニューを事例に

研究課題

研究課題/領域番号 21K12496
研究機関四天王寺大学

研究代表者

太田 健二  四天王寺大学, 人文社会学部, 准教授 (60506997)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワードポピュラー音楽 / コロナ禍 / 音楽ベニュー / ナイトタイムエコノミー / 文化産業
研究実績の概要

都市部郊外のライブハウスに対して継続的にインタビュー調査を実施し、コロナ禍による影響を論文として発表した。当該論文では、これまで郊外のライブハウスが担ってきた若者(とりわけ高校生)が音楽を始めるゲートウェイという役割を果たせなくなっている現状を明らかにするとともに、感染症と音というアナロジーに注目しながら、脅威や迷惑に対する意識をめぐる「分断」の状況を浮き彫りにした。また、インターネットを活用したライブコンサートの配信と、生(ライブ)との間でもコンフリクトや「分断」が生じる状況も見られた。一方で、ノルマ制によって文化産業化し、身内だけの互助的な発表会化したライブハウスのあり方を見つめ直すきかっけともなっている。「分断」が顕在化するライブエンターテインメントに、それを解消するポテンシャルも検討すべき課題となる。
一方で、クラブなどの音楽ベニューの歴史を、見田宗介の時代区分から整理し直すとともに、近年話題になっているシティポップ・リバイバルの背景にインターネットのUGM・CGMがあり、これらががライブエンターテインメントを支える中小ミュージックベニューにも大きな影響を及ぼしていることを、文献資料から取りまとめた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍のせいもあり、ライブハウスやクラブなどのミュージックベニューに対するフィールドワークの進捗は予想よりもやや遅れている。また、GISのデータセット選定も遅くなり、またその納品も遅れ、分析作業もやや遅れている。

今後の研究の推進方策

ライブ・コンサートや音楽イベントを企画運営する主体にも調査対象範囲を広げ、コロナ禍における影響や会場となる空間について調査を進めている。また、GISに関するアドバイスを得て、データ分析を進めていく。

次年度使用額が生じた理由

フィールドワークの進捗がやや遅れているとともに、GISデータセットの一部は次年度に購入を延期したため、繰越金が生じた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] コロナ禍における音楽ベニュー②:郊外のライブハウスへの追跡調査より2023

    • 著者名/発表者名
      太田健二
    • 雑誌名

      四天王寺大学紀要

      巻: 71 ページ: 19-35

    • 査読あり
  • [学会発表] 表現文化としての音楽文化:ポピュラー音楽とテクノロジー、サブカルチャー、アート2023

    • 著者名/発表者名
      粟谷佳司, 太田健二, 石川琢也, 有國明弘, 川上幸之介
    • 学会等名
      日本ポピュラー音楽学会 第34回年次大会

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公開日: 2023-12-25  

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