研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属格子内のTiの配置を制御することが、残留水素の解消に繋がる。残留水素が占有されているTサイトを構成するTi,Cr,Moが均一に配置されることによって、残留水素量の減少が可能となると思われる。これまでアーク溶解を用いて、固溶体合金の合成を実施してきた。今回の研究成果から、アーク溶解以外の手法でTi,Cr,Moの配置を制御する合成方法を導入することによって、吸蔵放出特性の改善が可能となる。残留水素の解消によって、これまでの水素貯蔵材料の中で、繰り返し最大量の吸蔵放出が可能となることが期待される。この結果は、社会での水素インフラの普及過程において、水素貯蔵材料の活用に岐路を見出せたと考えられる。
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