避難所運営のための生活環境指標が運営と空間に分けて検討された.避難所運営では,住民の防災行動意図の構造モデルが計画的行動理論をもとに新たに提示され,SEMによって検証された.その結果,地域交流意識は防災行動意図に大きな影響を与えるが,避難に対する否定的な態度が阻害する実態が把握され,防災行動意図に影響する要因が明らかになった.空間面では,避難所での生活環境評価が定量的な心理量で検証され,高さや面積は大きいほど快適さ,広さ感,プライバシーの評価が高い傾向にあるが,高さ1700 mm,面積4 平方m以上では評価に差がなく,また,屋根が一部ある場合,快適さとプライバシーの評価の向上が確認された.
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