研究課題/領域番号 |
21K12561
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
加藤 研 筑波大学, 芸術系, 助教 (70719608)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 3Dプリンター / デジタルファブリケーション / アルゴリズムデザイン / 継手・仕口 / セルフビルド |
研究実績の概要 |
本研究の目的である、自由形状パーティションをFFF方式の汎用小型3Dプリンターを用いてセルフビルドで制作するデザインシステムを構築するにあたり、3年目の今年度は、昨年度に完成したプロトタイプの発表と、昨年度からの課題となっていたデザインシステムの基盤となるアルゴリズムの設計に取り組んだ。 プロトタイプの発表:完成したプロトタイプ作品「TSUGINOTE TEA HOUSE」(監修:加藤研、設計:筑波大学博士後期課程厚見慶)の展示を2024年4月に金沢市兼六園金澤神社で行い、メディア発表を行った。このプロトタイプは、約2m×2.5m、高さ2mの小さな茶室であり、汎用3Dプリンターで出力可能な約300mm角(厚さ20-30mm)のパーツ約900枚を接合して制作した。自由形状の接合用に開発した継手・仕口の施工性を確認するため、全体形状を3次曲面とした。プロトタイプに関する新聞とwebメディアの掲載件数は16件(うち、海外メディアは8件)であった。また、ブラジルのサン・パウロ市のJapan Houseで開催された「NIHONCHA」展(2023年5月12日-2024年7月4日)において、プロトタイプを展示した。 アルゴリズムの設計:3Dデータを汎用プリンターの出力可能サイズに分割し、それぞれのパーツのデータに継手・仕口の形状をモデリングし、出力データを取り出す作業を自動化するアルゴリズムプログラムの設計を専門家の助言を得て進めた。このプログラムによって、3Dアプリケーションに熟練していないユーザーが、大きな造形物を汎用3Dプリンターを用いてセルフビルドで制作することを目指している。しかし、プログラムをWebアプリケーションとして公開するまでにには至らなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は研究成果であるプロトタイプの展示とメディア発表をした。国内外の多数のメディアに掲載された他、海外での展覧会に出展するなど、研究成果の公開に関する充実した活動ができた。一方で、アルゴリズムの設計が未完成のままとなっており、デザインシステムの構築に課題が残っている。
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今後の研究の推進方策 |
今後はアルゴリズムプログラムの設計を重点的に実施する。昨年度に専門家の助言を得て一定の進捗を得られたが、データ変換時のバグなどの技術的課題が残っており、操作性等の使い勝手の検証が不十分であった。テストを重ねてプログラムの改良をしたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
アルゴリズムプログラムの設計に遅れが生じたため次年度使用額が生じた。次年度は主にプログラム設計のテストを実施する費用で使用する。
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備考 |
プロトタイプ作品「TSUGINOTE TEA HOUSE」の発表会を2023年4月2日に兼六園金沢神社(石川県)で行った。新聞やWEBメディアの掲載件数は16件(うち、海外メディア8件)。 作品を「NIHONCYA」展(2023年5月12日-2024年7月4日、ブラジル・サンパウロ市JAPAN HOUSE)に出展した。
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