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2021 年度 実施状況報告書

メタデータの利活用性向上を目的としたメタデータプロファイル生成支援と流通基盤構築

研究課題

研究課題/領域番号 21K12579
研究機関筑波大学

研究代表者

永森 光晴  筑波大学, 図書館情報メディア系, 講師 (60272209)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードメタデータ / メタデータスキーマ / セマンティックウェブ / Semantic Web / Linked Data / Linked Open Data / アプリケーションプロファイル / Application Profile
研究実績の概要

昨今ではLinked Dataが普及し,様々なメタデータがLOD(Linked Open Data)データセットとしてネットワーク上に公開されるようになってきた.LODデータセットの作成では,コミュニティの目的に特化した独自のメタデータ語彙に加えて,メタデータの相互利用性を高めるためにDublin CoreやSchema.orgといった既存のメタデータ語彙を組み合わせて利用している.メタデータを理解するのためのメタデータ語彙定義は RDF Schema や OWL形式で公開され,Linked Open Vocabularies のような検索サービスも提供されている.しかしながら,LODデータセットごとに決まる複数のメタデータ語彙を組み合わせたメタデータの構造(以下,メタデータプロファイルと呼ぶ)の公開は進んでいない.そのため,LODデータセットの発見や理解は手間のかかる作業となっている.そこで本研究では,LODデータセットの利活用性を高めるために,メタデータ語彙に加えて,メタデータプロファイルの定義と流通に係る,以下の2つの目標を設けて研究を進めた.
(1)DCMIシンガポールフレームワークを基礎としたメタデータプロファイル作成支援モデルの提案
(2)2)メタデータプロファイルを基礎とするLODデータセット利活用支援モデルの提案

令和3年度は、(a)DCMIシンガポールフレームワークを基礎とするメタデータプロファイル作成支援手法の提案、(b)メタデータプロファイルを基礎としたLODデータセット理解支援モデルの検討をおこなった.また(a)と(b)に基づいたメタデータプロファイル作成支援とLODデータセット理解支援のためのプロトタイプを作成し、評価をおこなった.プロトタイプでは、メタデータプロファイル作成支援機能に加えて、LODデータセットの構造情報表示機能を検討した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和3年度は、目的としていた以下のポイントに重点を置いて研究を進めることができた.
(a)DCMIシンガポールフレームワークを基礎とするメタデータプロファイル作成支援手法の提案:既存のメタデータ作成プロジェクトを調査しメタデータ提供者側が持つ情報を収集をおこなった.またデータセット利用者のデータセットの探索や比較に関する要求分析をおこなった.令和3年度は,ShEx(https://shex.io/)を基礎としたメタデータ構造定義と,メタデータモデル作成手法の検討をおこなった.
(b)メタデータプロファイルを基礎としたLODデータセット理解支援モデルの検討:LODデータセットの利活用性を向上させるために,メタデータに関する知識が少ない利用者がメタデータの記述に用いられている語彙や構造を理解するための要求要件とその提示方法の検討をおこなった.
(c)プロトタイプの作成と評価:(a)と(b)に基づいたメタデータプロファイル作成支援とLODデータセット理解支援のために,LODデータセットに基づいたメタデータ提供者のメタデータプロファイルを生成支援機能と,メタデータプロファイルを利用したLODデータセットの構造情報提示機能の2つを持つプロトタイプを作成し,評価をおこなった.

今後の研究の推進方策

令和4年度は、令和3年度の評価に基づき、メタデータプロファイル作成支援手法とLODデータセット理解支援モデルの改善をおこない、限定した利用者にシステムを公開する.令和5年度では、これまでの評価に基づいて、提案手法とシステムの改善をおこない、利用者を限定せずにシステムを公開し運用する.令和4年度は以下のポイントに重点を置いて研究を進める.
(1)メタデータプロファイル作成支援手法の改善:令和3年度での評価に基づき,メタデータプロファイル作成支援手法の改善を図る.令和4年度は,利用ガイドラインについても明らかにする.
(2)LODデータセット理解支援モデルの提案:令和3年度での検討および評価に基づき,データセットの探索から利用までの過程を支援するためのモデルの提案と,そのためのシステム構築をおこなう.
(3)システム評価:令和3年度において開発したシステムをインターネット上に公開し,利用評価をおこなう.令和4年度は,まず限定した国内外の協力者に評価を依頼する.

次年度使用額が生じた理由

発表を予定していた国際会議が中止となり、旅費を使用しなかったため、次年度は開催された際の旅費と成果公表の経費として使用する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] LODデータセットの構造情報を利用したプロパティ探索支援手法2022

    • 著者名/発表者名
      岩波春香、永森光晴
    • 学会等名
      人工知能学会第56回セマンティックウェブとオントロジー研究会
  • [学会発表] メタデータスキーマへの長期的アクセス支援基盤の構築 -分散型ネットワークを用いたスキーマ管理-2022

    • 著者名/発表者名
      半澤輝尚, 永森光晴
    • 学会等名
      人工知能学会第56回セマンティックウェブとオントロジー研究会

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公開日: 2022-12-28  

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