研究課題/領域番号 |
21K12581
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
木谷 公哉 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 助教 (50324687)
|
研究分担者 |
和田 理寛 神田外語大学, 外国語学部, 講師 (70814325)
大野 美紀子 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 准教授 (80406701)
矢野 正隆 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 助教 (80447375)
小林 磨理恵 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 学術情報センター図書館情報課, 課長代理 (90899618)
神谷 俊郎 京都産業大学, 研究機構, 嘱託職員 (00600107)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 逐次刊行物データベース / 少数民族言語 |
研究実績の概要 |
本科研プロジェクト初年度にあたり、研究計画に即して下記の研究活動を実施した。 ①データベース開発と資料情報集約に係るハイブリッド型研究会を5月、6月、7月、9月、11月、1月の6回開催。データベース開発(以下DB)については、各分担者・研究協力者から寄せられた資料情報をもとに、DB入力フォーマットを策定し、メンバー間で試験的に入力し仕様の改良を重ねた。また、ラオスの海外研究協力者に試験入力を依頼し、その結果を仕様に反映させた。 資料情報集約については、主にミャンマー少数民族チン族・シャン族の事例を元に、課題として浮かんできた母語と使用文字の乖離、インターネット上の情報源保存について対応可能な入力フォーマットを策定した。また、出版物の文献索引を資料情報源として使用することとし、ベトナム研究専門書から廃刊となった逐次刊行物資料情報を収集した。 ②研究活動を紹介するための国際ワークショップをオンライン開催。本研究プロジェクトが開発している東南アジア逐次刊行物DBを紹介するため、2月3日オンラインワークショップを開催し、10カ国105名、27機関が参加した。 ③『東南アジア逐次刊行物の現在』のリポジトリ公開。本研究プロジェクトの発端に係る『東南アジア逐次刊行物の現在』(2021年刊行)は長らく絶版になっていたが、新たに再刊の辞を追加して京都大学紅リポジトリ(https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/267914)で公開した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
6度の研究会によって、各国の母語使用状況に係る情報交換とそれによるデータベース仕様の策定をすることができた。また、Googleクラウドシステムを活用した入力システムによって、より幅広い入力を促進できる体制を整えた。そして、国際ワークショップも開催し、関係機関との連携・強化に務めるとともに、2022年度に予定していたDBのプロトタイプ版開発に着手することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
初年度に研究会に集約された東南アジア大陸部少数民族の 文字・言語 使用状況とその発信媒体を検討し、DB用資料情報集約ツール開発を中心に作業を進めた。今年度は開発したツールを利用して広く国内外の研究協力者にトライアル入力を依頼しツールとDBの精度を向上させるとともに、これまでに集約してきた資料情報について 国内研究分担者間で書誌情報を整備しDBへ投入する。このDBプロトタイプを利用して、少数民族言語文化事象分析に着手したい。
|
次年度使用額が生じた理由 |
初年度東南アジア大陸部少数民族資料情報入力のために、謝金を計上していた。研究分担者間で収集した資料情報を検討した結果、資料情報に対応したDB入力仕様を大幅に改変することになった。その仕様改変作業に時間がかかり予定していた資料情報入力作業が遅れたため、謝金執行ができなかった。昨年度末にDB入力仕様が完成し、海外研究協力者によるトライアル入力も実施し、資料情報入力を集約する体制は整備した。2年目に当たる2022年度は、整備した資料情報集約ツールを活用し、分担者を中心に国内外の協力を得ながら、昨年度未執行の謝金分も加えて遅れた分のデータ入力を優先的に進めていく。
|