繰り返し軽度外傷性脳損傷を模したin vitro衝撃負荷実験において,30%,30/sの引張ひずみを1日1回,5日間ラット胎児海馬神経細胞に負荷1日後,タウタンパク質のリン酸化を免疫染色とウェスタンブロッティングにより評価した.電気刺激は,各日の引張ひずみ負荷直後に300mV/cm,20 Hzの二相性パルス波を15分間印加した.その結果,繰り返しの引張ひずみ負荷によりリン酸化タウタンパク質の1細胞当たりの発現面積と発現量は増大したが,電気刺激を印可することでその増大が抑制された.軸索損傷の修復メカニズムにタウタンパク質のリン酸化抑制が関連していることを明らかにした.
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