本研究を通じ、ポリフェノールによる表皮と毛包幹細胞の相関活性化の新たな分子メカニズムを明らかにすることができた。表皮を通過できるポリフェノールは、分子量が400~500以下のもの、および脂溶性であり細胞膜を通過できるものに限られることが知られている。この表皮における物質透過の選択性から、摂取した食品が直接脳に送達し,機能しうるとは考えにくく、塗布したポリフェノールによる発毛メカニズム制御のための、表皮、毛包幹細胞間の相互作用を実現しうる分子メカニズムの提案が必要となる。本研究では、腸管の作り出す細胞外小胞“エクソソーム”が、表皮毛包幹細胞相関活性化に寄与しうることを明らかにすることができた。
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