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2023 年度 実績報告書

心筋機械感受性制御におけるROSシグナリングの役割とその心不全治療への展開

研究課題

研究課題/領域番号 21K12640
研究機関旭川医科大学

研究代表者

入部 玄太郎  旭川医科大学, 医学部, 教授 (90284885)

研究分担者 山口 陽平  旭川医科大学, 医学部, 助教 (40831912) [辞退]
貝原 恵子  岡山大学, 医学部, 技術専門職員 (60638641)
金子 智之  旭川医科大学, 医学部, 助教 (80638643)
千葉 弓子  旭川医科大学, 医学部, 助教 (70835777)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード機械感受性 / 活性酸素 / ミトコンドリア膜電位 / 機械的負荷 / 酸化ストレス
研究実績の概要

本年度はまず、昨年度に明らかになった伸展誘発性のNOX2活性化のシグナル伝達経路にTRPC3が関与しているかを、系統をC57BL/6に戻し交配したTRPC3欠損マウスで検討し、その関与を確認した。これにより、パネキシンヘミチャネルからの伸展誘発性のATP放出、さらに流出ATPにより活性化されるP2Y受容体によるTRPC3活性化とそれに引き続き起こるNOX2活性化が生理的な伸展誘発性ROS産生のメカニズムであることが最終的に確認された。さらに本年度は、慢性的な機械的刺激下においてはこの生理的な伸展誘発性ROSが過剰な酸化ストレスに変化するとの仮説を検証した。具体的には大動脈縮窄術(TAC)マウスにおいてTAC作成後の伸展誘発性ROS変化と心エコーによる心機能変化を検討した。その結果、心エコー上の心機能に変化が見られないTAC後早期(2週間)ですでに伸展誘発性のROSは有意に増加しており、慢性的な機械的負荷による不可逆的な器質的リモデリングが起こる前に機能的変化(伸展誘発性ROSの増強)が起こっていることが示唆された。
本研究期間全体を通じて、心筋の伸展誘発性ROSの発生メカニズムはパネキシンヘミチャネルからのATP放出を介したNOX2の活性化であり、その生理的な役割は一時的な機械的負荷に対して収縮性を維持することで対処するためであることが明らかとなった。ただし、短期的に機械的負荷が解除されない場合はそれが有害な酸化ストレスへと変化していく可能性があることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 心負荷時に産生される活性酸素種の生理的な役割を解明!~心不全病態解明の新たな切り口~

    • URL

      https://www.asahikawa-med.ac.jp/research_achievement/single/post_25.html

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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