研究課題
診断支援を目的とした3次元脳MRI画像の病気特徴に着目した類似症例検索(CBIR)技術の開発のために、[1] 撮影条件、患者によらない脳領域の高速・高精度抽出(skull stripping)技術の開発、[2]脳MRI画像の優れた低次元表現の獲得について、米国Johns Hopkins大学医学部と親密な連携のもと取り組み、当初の予定以上の成果を挙げることができた。[1]については、独自の被検者の姿勢補正機構を備え、少ない学習データでありながら世界最高レベルの速度と精度(未知のデータセットに対し平均Dice=96.95、8.07sec/case)、頑健性を同時に実現する技術を開発し公開した。[2]については、(a) CBIRのために重要な脳構造情報、病徴情報を保持しながら解釈性を有する低次元表現を得る手法ならびに、(b) 近年大規模研究実施の際に問題となっている、多拠点で取得されたデータの調和技術について、用途により使い分けられるよう、敵対的生成ネットワーク(GAN)を活用した画像そのものの調和を行う手法、敵対的学習を応用し低次元空間内で調和を行う異なるアプローチでそれぞれ新しい成果を挙げることができた。この研究期間全体で得られた成果は、英文原著論文2<1>編、国際会議論文4<2>編(いずれも査読あり)、これらを以外の英文pre-print2<2>編、国内学会発表7<3>件(うち3件受賞)として発表した(<>内の数値は、これらのうち2023年度の成果)。現在、これらの成果を活かしたより発展的な研究を継続中である。特に[1]の成果はこの分野の基盤技術であり、現在脳MR画像から脳を280の医学的な知見に基づく領域に高精度に分割する技術に取り組んでいる。[2]については近年発展が著しい生成AI技術であるLatent Diffusion Modelsを活用した手法の開発を行っている。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)
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https://iyatomi-lab.info/