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2023 年度 研究成果報告書

ホスト血管への早期結合を可能とする積層化腹膜シートの構築・選定と癒着防止への応用

研究課題

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研究課題/領域番号 21K12658
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分90110:生体医工学関連
研究機関大阪工業大学

研究代表者

崎山 亮一  大阪工業大学, 工学部, 准教授 (30408471)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード癒着防止 / 積層化細胞シート / 血管網誘導組織 / 疑似腹膜 / 腹膜透析液評価
研究成果の概要

本研究課題では、24時間以内にホスト血管と結合できる癒着防止膜を開発し、癒着防止を立証することを目的としている。血管網付3次元腹膜組織(3層疑似腹膜組織)は、温度感受性培養皿を用いてヒト中皮細胞株、ヒト線維芽細胞株、ヒト血管内皮細胞(HUVEC)の細胞シートを積層化することで作成し、膜間抵抗、溶質透過試験、遺伝子発現で選定できた。ヌードマウスの癒着モデルを開発し、3層疑似腹膜組織を移植した結果、移植10分で生着した。7日目後には60%の生存率であり、3例中1例で癒着スコア5(重度)からスコア3(軽度)の改善が見られた。本研究により、腹膜に近い組織は癒着防止効果があることが示唆された。

自由記述の分野

化学工学、組織工学、再生医療

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究成果は、積層化細胞シート技術を用いた独創的研究であり、癒着防止効果が33%であった。これは従来の人工的な癒着防止膜と同程度の成果であったが、今後、癒着防止効果を高めることで医療費の削減と患者のQOL向上の効果が期待できる。血管網を有する積層化技術は、「作製組織の不安定化」と「積層化の厚みと移植後の虚血による酸素・栄養供給不足とそれによる組織の機能低下」の問題を回避する独創的研究であり、その選定方法は治療効果に直結しており、次世代の再生医療移植デバイス構築の研究分野を創造できる。本研究課題の成果は開腹手術に直結したものであり、外科的手術の現場で極めて高い波及効果と社会的意義を有する。

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公開日: 2025-01-30  

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