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2021 年度 実施状況報告書

砂糖スクロース薄膜を用いた眼瞼圧2次元測定システム

研究課題

研究課題/領域番号 21K12663
研究機関東京工業大学

研究代表者

初澤 毅  東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (70272721)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード眼瞼圧2次元分布測定 / 砂糖スクロース膜 / 擦過試験
研究実績の概要

砂糖スクロース膜によるレンズおよびコーティング技術につき,複数の金型と重量濃度を用いて,安定して作製が可能な条件を探索した.スクロースをコンタクトレンズ型に成形したスクロース球面レンズは,金型を用いたキャストモールド法により作製した.スクロース(グラニュ糖,日新製糖)と,食紅で赤に着色した水を14:3の比率で混合し,電子レンジで約2分加熱して溶融する.加熱溶融して非晶質化したスクロースを金型へ流し込み,コンタクトレンズ形状に成形した.本手法により,曲率半径12mm,直径12mm,厚さ0.5mm程度のスクロース球面レンズの作製に成功した.
従来作製した直線型擦過試験機に代わり,瞬きのような球面擦過運動ができる擦過試験機を作製した.擦過試験機はスクロース球面レンズを駆動するサーボモータ部と圧力を付加するインデンタ部から構成される.サーボモータ(SF-0005, SunFounder)に固定した試料台にスクロース球面レンズを乗せ,回転往復運動する.同時にインデンタをスクロース球面レンズ表面に付加することで,相対的な球面擦過運動を実現した
上記に関する論文が精密工学会誌に掲載された.
擦過試験前後のレンズ形状の違いを精密に測定するため,USBカメラ系(L-835, HOZAN)を用い,ズームレンズ(L-815, HOZAN)で拡大して撮影した.画像処理にはPhotoshop(Adobe Systems)を使用した.これより,レンズ上の擦過痕の低りょぅ的解析が可能になった.
この成果を精密工学会の2022年春季大会で口頭発表した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

成果の論文発表と口頭発表が順調に進んだ;装置試作と画像処理による測定手法の有効性の実証と,画像処理の改良について,精密工学会誌および2022年春季学術講演会で発表した.
秋口の国際会議(国際精密工学会議:ICPE2022@奈良)にもエントリーを済ませた.

今後の研究の推進方策

レンズ製作,擦過試験機,画像測定系などのハードウェアがそろったので,ウサギを用いた動物実験の準備を進めている(学内手続き・承認済み).
この結果により,レンズ成分や測定時間などを改良し,医療用具としての実用性を高める.

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍の影響で予定した国際会議・学会発表の旅費を使えず,物品費等に組み替えて使用したため,当初予定と誤差を生じた.金額は少額のため,本年度の物品費に組み入れて使用する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Measurement Method of Eyelid Pressure Distribution Using Thin Film Coating on Contact Lenses2021

    • 著者名/発表者名
      MORI Yuta、HATSUZAWA Takeshi
    • 雑誌名

      Journal of the Japan Society for Precision Engineering

      巻: 87 ページ: 840~844

    • DOI

      10.2493/jjspe.87.840

    • 査読あり
  • [学会発表] スクロース球面レンズを用いた眼瞼圧分布測定2022

    • 著者名/発表者名
      森優太,初澤毅
    • 学会等名
      2022年度精密工学会春季大会

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公開日: 2022-12-28  

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