研究課題/領域番号 |
21K12675
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
山本 衛 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (00309270)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | バイオメカニクス / エラスチン / 生体軟組織 / 靭帯 / 力学的特性 / 生体適合性 |
研究成果の概要 |
コラーゲンとエラスチンは,靭帯,皮膚などの生体軟組織のなかで支持構造体を形成している.コラーゲンは,生体材料などの応用分野で幅広く使用されている.これに対して,エラスチンの医療分野での応用はコラーゲンと比較して非常に遅れている.我々の研究グループでは,魚類由来エラスチン材料の生体医工学的応用を指向した研究を実施した.エラスチンをバイオマテリアル化するには,エラスチン材料の力学的特性や生体適合性に関するデータが不可欠である.そこで本研究では,エラスチン材料に対する力学試験と,エラスチン被覆基材を用いた線維芽細胞の培養実験を行い,エラスチン材料と生体軟組織との力学的相違や細胞毒性について検討した.
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自由記述の分野 |
バイオメカニクス
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エラスチンの生化学的,分子生物学的,および生体力学的な基礎特性に関しても未解明な部分が多く残されており,バイオメディカル分野への応用も全く進展していない.エラスチンを含有する材料の作製方法を確立し,作製した材料の力学的特性を定量的に評価する研究はこれまでに行われておらず,その基礎科学的価値が高いだけでなく,水分を多く含む生体軟組織の再生用材料の開発などの生体医工学的応用へと繋がっていくものと予想できる.さらなる波及効果として,より発症頻度の高い腰痛などの整形外科学的疾患の予防,対処方法の改良に対しても,エラスチンに着目した本研究の結果を発展させていくことが可能であると推察される.
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