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2022 年度 実績報告書

PEEK製インプラントの生体活性化ならびにカスタムメイド化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K12682
研究機関京都大学

研究代表者

藤林 俊介  京都大学, 医学研究科, 特定教授 (30362502)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワード積層造形 / PEEK / 生体活性
研究実績の概要

本研究の目的は「積層造形法を用いることにより個体ごとに最適な形状、かつ生体活性を持つインプラントを作ることが可能であるかを明らかにすること」であるが、後者の「生体活性を持つインプラント」に関してはこれまでの実験を通して造形が可能であることを明らかにできた。昨年度は目標としていた500μmの多孔体構造を持つインプラントの作成に成功していたが、今年度はそのインプラントを日本白色家兎に埋入してIn vivoでの評価を行った。具体的にはマイクロCTを用いて、埋入2.4.8.12週後の多孔体構造への骨侵入を経時的に観察した。骨侵入は埋入早期(2週後)から多孔体構造内への血管新生を足掛かりとして骨侵入をはじめ、経時的に多孔体内の骨の体積だけでなく骨密度の増加がみられた。術後12週の段階ではインプラント多孔体内の荷重部位の多くの領域において骨侵入が得られることがわかった。これらの知見は、積層造形法によって作成した多孔体インプラントが生体活性を持つと言えるものである。インプラント表面の生体活性処理(我々がこれまで研究をおこなってきたアパタイト核処理)を行わずとも多孔体内への骨侵入が得られることはこれまでの文献報告とは異なるものであり、我々としても新たな発見であった。またこれらの結果は整形外科・歯科領域で多用されるものの明らかではなかった、多孔体構造への骨侵入を経時的に評価できたという学術的側面を持つと考えられる。これらについての実験は全て終了しており、次年度中の論文報告を予定している。また、このインプラントのターゲット(どの手術に用いるか)を模索し、当該年度では明らかにすることができなかった前者の「個体ごとに最適な形状」をもったインプラントの造形について研究を行っていきたいと考えている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] In vivo assessment of sulfonation followed precipitation of amorphous calcium phosphate on bone-bonding strength of carbon-fiber-reinforced PEEK2023

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Takaoka, Shunsuke Fujibayashi, Takeshi Yabutsuka, Koji Goto, Bungo Otsuki, Toshiyuki Kawai,Takayoshi Shimizu, Yaichiro Okuzu, Shuichi Matsuda
    • 学会等名
      ORS 2023 Annual meeting
    • 国際学会
  • [学会発表] アパタイト核処理を行った炭素繊維強化PEEKの骨結合力の評価について2022

    • 著者名/発表者名
      高岡佑輔、藤林俊介、後藤公志、大槻文悟、河井利之、清水孝彬、奥津弥一郎、池田周正、織田和樹、池崎龍仁、本田新太郎、松田秀一
    • 学会等名
      第44回日本バイオマテリアル学会大会 東京
  • [学会発表] アパタイト核処理により生体活性を持たせた炭素繊維強化PEEKの骨結合能について2022

    • 著者名/発表者名
      高岡佑輔、藤林俊介、後藤公志、大槻文悟、河井利之、清水孝彬、奥津弥一郎、池田周正、織田和樹、池崎龍仁、本田新太郎、松田秀一
    • 学会等名
      第37回日本整形外科学会基礎学術集会
  • [学会発表] 生体活性材料上において、インプランテーション後早期に見られる骨形成の過程の評価2022

    • 著者名/発表者名
      高岡佑輔
    • 学会等名
      第40回日本骨代謝学会学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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