研究課題/領域番号 |
21K12690
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
秋山 好嗣 東京理科大学, 教養教育研究院葛飾キャンパス教養部, 准教授 (40640842)
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研究分担者 |
菊池 明彦 東京理科大学, 先進工学部マテリアル創成工学科, 教授 (40266820)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | コンビネーション化学療法 / 核酸密生層 / ナノ点眼薬 / 自己崩壊性高分子 / 眼科製剤 |
研究成果の概要 |
本研究課題は、安全かつ高い薬効を示すナノ眼科製剤の開発を目指し、核酸医薬密生型ナノ構造体(NCN)の構造設計と機能評価を目的としている。我々は、まず、自己崩壊性ポリ(カルバメート)誘導体を内核としたNCNを作製した。次に、外部刺激として還元剤を加えるとナノ構造体の自己崩壊が進行することを動的光散乱測定により実証した。また、内核を金ナノ粒子としたNCNの表層部に糖突出構造を導入すると、コロイド分散性が著しく向上する知見を得た。この新奇現象により、がん関連酵素の目視アッセイ法の構築に成功した。本成果は、眼科治療薬向け核酸医薬デリバリーおよび眼科腫瘍の診断を可能にする基盤技術として期待できる。
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自由記述の分野 |
有機機能材料工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で明らかにした核酸密生型ナノ構造体からの特異環境下における核酸医薬リリースは、核酸医薬を外殻、低分子医薬オリゴマーを内核としたキャリアフリーナノDDS製剤の開発を可能にする。特筆すべきは、本研究はコンビネーション化学療法向けに、キャリア自身の毒性および薬剤耐性という根本的な問題の解決につながる精密な構造設計に基づいている。したがって、本研究課題の遂行上で得た知見は、眼腫瘍点眼薬に求められる治療薬の眼内移行性の向上や循環血流への移行阻害による全身性の副作用の克服にとどまらない。これまでに眼科製剤として利用が制限された抗がん剤の適用を可能としたナノ医療への幅広い貢献が期待できる。
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