研究課題/領域番号 |
21K12695
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
小坂 久 関西医科大学, 医学部, 講師 (00532251)
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研究分担者 |
海堀 昌樹 関西医科大学, 医学部, 教授 (30333199)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 術後癒着 |
研究実績の概要 |
当初の実験計画通りに、NK1RAを含有させたPCLシート(癒着抑制スマートシート)をNIMS荏原先生と共同で作製した。本スマートシートによるNK1RAの徐放曲線も確認済みである。肝切除後癒着形成マウスモデルは報告者が15年ほど前に開発済みであり、同マウスモデルにおいて、肝部分切除後に著明な癒着を術後1週間で形成する事も再確認した。COVID19の蔓延に伴い研究施設において、新規マウスの搬入が禁止となり、本研究が半年ほど中断したが、その後は実験計画にのっとり、本スマートシートを癒着形成マウスモデルに投与し、癒着抑制効果を検討した。しかしながら、その結果、本スマートシートでの有意な癒着抑制効果は認められなかった。そこで、現在、含有させるNK1RA量を増量した改良型癒着抑制シートを作成済みであり、本改良型スマートシートを用いた実験を開始している。また、PCLベースのスマートシートは疎水性であり、シート自体への癒着傾向も認めた為、親水性のあるEVOHメッシュをベースとしてNK1RAを含有させた癒着抑制スマートシートをNIMS荏原先生と共同で新規開発した。EVOHベースのスマートシートは柔軟性も高くより扱いやすいと考えられた。これら2つの改良型と新規作成したスマートシートを用いた研究を開始している。現在、COVID19の影響もなく、予定通りに研究が進んでおり、予定研究期間内での研究完遂が見込まれている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初のNK1RA含有量では癒着抑制効果を認めなった。
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今後の研究の推進方策 |
NK1RA含有量を増量した癒着抑制スマートシートをNIMS荏原先生と共同で開発済み。本改良型スマートシートを用いた癒着抑制実験を5月中に予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染症の流行により、実験計画が遅延した為。 研究費の使用計画に大きな変更はない。
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