研究課題/領域番号 |
21K12699
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
梅村 晋一郎 東北大学, 医工学研究科, 学術研究員 (20402787)
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研究分担者 |
西條 芳文 東北大学, 医工学研究科, 教授 (00292277)
吉澤 晋 東北大学, 工学研究科, 教授 (30455802)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 音響インピーダンス / 不安定プラーク / 反射エコー / 第2高調波 / アレイ受信器 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,周囲の媒質(血液)よりも音響インピーダンスの小さな反射体(不安定プラーク)と媒質よりも音響インピーダンスの大きな反射体(安定プラーク)とを音響インピーダンスの大小により識別して検出可能とすることにある.その原理は,基本波エコー信号を自乗して得られる第2高調波エコーを参照信号として,実際に受信された第2高調波エコーの位相を検出し,位相が反転しているか否かを判定するものである. 頸動脈に生じたプラークを識別する場合を具体的に想定して,それに必要な超音波プローブの仕様を,理論的に検討し,数値計算シミュレーションにより確認した.以下それを説明する. 基本波と第2高調波それぞれの点拡がり関数の拡がりをほぼ同等とするためには,第2高調波におけるF値を基本波におけるF値の2倍程度に設定する必要がある.体表からの深さ15mmにおいて,基本波7.5MHzにてF値1,第2高調波15MHzにてF値2の撮像をするには,幅15mm以上の開口を素子ピッチ0.15mm以下にて刻む必要がある.すなわち,開口直径を100素子程度に刻む必要がある.これを素直に3次元フォーカスにて実現するには,8000素子程度の2次元アレイ受信器が必要となる.これは現実的でないので,2次元フォーカスを実現する1.5次元アレイ受信器を考える.長軸方向は100素子程度に刻むとして,短軸方向は,1:2のF値を実現するため,4素子程度に刻む必要がある.短軸方向は,撮像のための走査が必要ないために,対称接続が可能であるので,4素子を2チャネルに縮約してよい.従って,撮像に必要な受信チャネル数は200程度の現実的な値となる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
頸動脈に生じたプラークを識別する場合を具体的に想定して,それに必要な超音波プローブの仕様を,理論的に検討し,数値計算により確かめることができた.
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今後の研究の推進方策 |
最終年度には,理論検討と数値計算により得られた仕様に近い仕様をもつ超音波プローブを用いて,原理実験を試みる.
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次年度使用額が生じた理由 |
具体的な実験を始める前に,実験に必要なアレイ型超音波プローブの仕様について,理論的な検討を数値計算シミュレーションによる裏付けをとりながら行ったため,実験用の消耗品等経費が予定より少なかった.
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