研究課題
本研究の目的は、3次元オンライン診療の際の3次元動作情報とウェアラブルデバイスによるデジタルモニタリング情報等を統合し、統合的デジタルデータを元にした人工知能(AI)による診療補助機能を実装することで、対面診療に劣らない診療が可能な統合的3次元オンライン診療プラットフォームを開発し、神経疾患診療のデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現を目指すことである。本年度は、3次元モーションスキャナーとしてAzure Kinect、Mixed RealityヘッドマウントディスプレイとしてHoloLens2を用いた3次元オンライン診療システムの改良を行い、ウェアラブルデバイスと統合的3次元オンライン診療プラットフォームのプロトタイプの構築を行った。このプラットフォームのもと、加速度計、ジャイロセンサー、地磁気計が内蔵されたウェアラブル筋電計、足圧計、脳波計、スマートフォンアプリ、モーションキャプチャーを用いたマルチデバイスによる、パーキンソン病患者におけるレボドパ製剤投与前後の筋緊張などのシグナル変化の測定を行い、20例の患者で測定データの解析を行った。書字デバイスによる書字データの収集解析も行った。介護施設においては、ウォッチ型デバイスを用いた24時間モニタリング、リハビリテーション時の動作情報の測定を行った。その結果、脈拍数/活動量はオフ時の無動を反映する可能性を示した。これらの結果は、統合的3次元オンライン診療プラットフォームの将来的な有用性を示唆する結果であった。
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