研究実績の概要 |
本研究では,新たな検出器の開発と解析に深層学習を利用した方法にて効率化を試みた。超高感度イメージセンサによる間接型のフォトンカウンティング技術を用いて、同一検出器でフォトンカウント画像と積分画像を取得できることが可能となり,マンモグラフィの臨床に近い条件下での比較実験により手法基盤を確立した。従来型積分画像に対してフォトンカウンティング画像はいずれの条件においてもややコントラストが高い傾向にあった.また,高管電圧では明確なコントラスト低下が観察された.ただし,高管電圧では透過フォトン数は増加するため,分離性能はコントラスト低下とノイズ低下のトレードオフとなることが明らかになった.これらの特性よりセンサからの出力をキャリブレーションすることが可能になり,ビームハードニングを含めたX線特性についても影響を最小化できる可能性が示唆された.これらの結果は,英語論文誌に投稿中である.ただし,現在のセンサは4.9mm×3.2mm(326×216)であり,大面積化のためのタイリングには、シリコン積層など高度の技術集約が必要であり,臨床応用には時間がかかる。 特許1. 篠原範充,西原利幸,小口真一:特願2023-070925:画像生成装置、画像生成方法、およびプログラム 特許2. 篠原範充,西原利幸,小口真一:特願2023-081688:画像生成装置、画像生成方法、およびプログラム 学会発表.Norimitsu Shinohara, Nishihara Toshiyuki, Oguchi Shinichi:Fundamental Study on Mammography Applications Using Ultra-Sensitive Semiconductor Image Sensors , International Conference on Radiological Physics and Technology,2023年4月,横浜.
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