本研究では胸部単純写真の架空画像を生成し、さらに架空の結節病変を生成して自然に埋め込む手法を開発した。画像の補間技術により、さらに自然な埋め込みを達成した。 このような架空画像を13万以上作成し、これを用いて実際の胸部単純写真から結節を検出するシステムを学習、確立した。結節の埋め込み前と埋め込み後の画像対をうまく利用できるような、新しい損失関数の項をあらたに提案し、その有用性を実験的に確立した。 学習した結節検出システムの感度は必ずしも最新のstate-of-the-artの性能には及ばないものの、複数の最新の論文での性能にかなり近くなっており、このアプローチの有用性が示されたと考えている。
|