研究課題/領域番号 |
21K12765
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
木下 正啓 久留米大学, 医学部, 講師 (10624455)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 経鼻栄養カテーテル / 導光性経鼻栄養カテーテル / 胃管の誤挿入 |
研究実績の概要 |
臨床医療では、経鼻栄養カテーテルが気管や肺へ誤挿入される重大な医療事故が後を絶たず医療安全上の大きな問題となっている。我々は、光源による経鼻胃管 栄養カテーテルの先端位置確認の研究を行い、カテーテル先端をスポットライト化することで、カテーテル先端の位置を体表から光で視認することを確認し、その研究を継続してきた。また、近年では光源によりカテーテルの先端位置を確認する医療機器が認可販売され需要が高まっている。 今回の研究目的は、確実な経鼻栄養カテーテルの胃内挿入のため、スポットライト化したカテーテル先端部が体表から光で視認でき、正確な先端部の位置確認が 可能な導光性経鼻栄養カテーテルの開発に向けた検討である。具体的には、導光性を有するカテーテルの適正な素材の探求と体内での耐性、及び挿入後の体表 からの視認性について動物実験で検証を行う。経鼻栄養カテーテ ルの先端を体表から視認できれば、新規経鼻栄養カテーテルの開発に繋がり、臨床医療におけ る誤挿入を減少させ、患者・医療者の負担軽減の一助となる。現在までに、生存ブタを用いた導光性カテーテルの視認確認実験を施行し、導光性カテーテルで体表からスポットライト化したカテーテル先端部の視認を確認している。しかし、今まで開発してきたカテーテル先端位置確認装置ほどの照度は得られていない。導光性カテーテルでは、視認できるスポットライト化したカテーテル先端部の照度は弱いため、その改善を模索している。さらに、新規素材では胃管を挿入する滑らかさが一般的な胃管に比べて低いため、滑らかな挿入ができる方法や素材を開発している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新規素材の開発が進まず、照度の問題と胃管の挿入手技の滑らかさを改善するに至っていない
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今後の研究の推進方策 |
新規素材の開発を開発企業と連携して模索していく方針が中心となる。最近、販売されたカテーテル先端位置確認システムとの比較するための動物実験を追加で行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
カテーテル開発の遅延に伴い、動物実験を行うことができず動物購入費用や薬品代などを使用していないためである。次年度に生存ブタを用いた実験を行う予定である。
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