研究課題/領域番号 |
21K12783
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研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
中村 直子 筑波技術大学, 保健科学部, 講師 (00455940)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 視覚障害 / 視野 / 視力 / 中心視野障害 / 頚椎 / 角度 / 傾斜角 |
研究実績の概要 |
人は通常、最も視力の良い中心視野で文字や顔・色の識別をしている。中心視野障害により、視野の中心(正面から)の注視は困難となり、中心外の固視点を利用した偏心視により文字を確認することになる。頭頚部を傾け、上や横・斜めなどから文字を読むため、机上動作において独自の姿勢戦略をとっていることが多い。中心視野障害者の机上動作時の頭頚部肢位が、晴眼者(視覚障害のない健常者)や中心視野障害のない視力・視野障害者とどのように異なるか、また使用端末による違いはあるか、などの報告は存在せず、国内外で明らかにされていない。本研究では中心視野障害者の机上動作時の姿勢の特徴を特に頭頚部肢位に着目して使用端末ごとに調べ、中心視野障害のない視覚障害者や晴眼者との違いを明らかにすることを目的としている。 本研究では、視覚障害者および晴眼者について様々な測定条件下で読み書きを行う際の机上動作時の姿勢を、頭頚部に取り付けた計測機器類(小型モーションレコーダ・表面筋電位)やレーザー距離傾斜計・ビデオカメラにて記録・測定する。姿勢を測定する条件(使用端末)は、ノートPC・デスクトップPC・タブレット端末・携帯電話といった一般的なデバイスや、拡大読書器などの視覚補助具を使用した条件下、および、機器を使用しないプリントや紙に読み書きする条件下での姿勢について調査する。 2021年度は、コロナ感染対策のため、対面・近距離での長時間を要する全項目の測定は実施せず、各測定の設定確認やプレ測定を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究では、対象者の頭頚部に多くの測定機器類を装着後、PCや携帯電話など様々なデバイスを使用した机上作業(読み・書き)を実施、さらに各測定間に十分な休憩を入れるなど、長時間の対面での測定を予定している。2021年度はコロナ感染対策のため、対面で近距離での研究測定は自粛、もしくは短時間で行う必要があり、当初予定していた全項目の測定は実施しなかった。また研究初年度であるため、各測定の設定確認や短時間でのプレ測定を行った。本年度検討した測定方法・設置・設定にて次年度以降は感染拡大状況に合わせながらも、可能な測定から実施予定である。 また本研究では、対面授業と比較し、新型コロナ感染拡大時のオンライン中心の授業が、視覚障害者(中心視野障害者を含む)および晴眼の学生の目や心身に与える影響についてのアンケート調査を予定している。2021年度は先行研究の確認や調査項目の確認、調査用紙作成の準備を行った。
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今後の研究の推進方策 |
対面で実施する机上動作姿勢の測定については、コロナ感染拡大状況によって、測定の実施ができない時期も想定されるが、情勢や時期を見極めつつ、十分な感染対策を行った上で、測定を開始する予定である。 アンケート調査については、2022年度の調査実施に向け、倫理委員会への書類作成から開始予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度は感染対策のため、長時間の対面での研究測定が実施できず、謝金や旅費が生じなかった。また同理由にて購入予定の測定機器の購入が行えなかった。2022年度はコロナ感染拡大状況の様子をみつつ、感染が落ち着きやすい夏季を中心に測定を開始する予定である。その際、謝金や旅費の支出、および測定に必要な機器や消耗品の購入を予定している。
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