本研究課題は,臥位エルゴメーター運動機器を活用した運動において,慢性心不全患者の運動負荷量の違いが呼吸循環応答,筋活動量,自律神経活動および下肢骨格筋の末梢血行動態などの身体機能を網羅的に解析し運動プログラムを検討することであった. その結果,慢性心不全患者では,座位エルゴメーター運動と比較して,足背動脈の血流速度,前脛骨筋の筋活動量,交感神経活性に違いが認められた.さらに,二重積,自覚的運動強度は座位エルゴメーター運動と同等の運動負荷反応を示したため,臥位エルゴメーター運動の心負荷量が同等の運動様式であることが示唆された.
|