研究課題/領域番号 |
21K12809
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西田 健太郎 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座講師 (70624229)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 人工視覚 |
研究実績の概要 |
これまで、網膜色素変性症で失明した患者に対して、網膜、視神経や大脳に電極を埋植し、視覚を回復する人工視覚の研究が国内外で行われている。人工視覚では電気刺激により視覚を誘発させ視機能を向上させるが、人工視覚を埋植して通電した症例では、人工視覚システムを稼働させていないときの視機能が、埋植前と比べて上昇していることがよく経験される。これは、電気刺激自体に神経賦活化効果があるためである。 本研究の目的は、網膜刺激型(STS)及び視神経刺激型(AV-DONE)人工視覚による治療が視覚障害者の原因疾患の上位を占める緑内障、網膜色素変性症、糖尿病網膜症に対して、人工視覚で使用するより低侵襲な刺激電極の開発及び刺激法の開発を行うものである。 これまでに人工視覚の有効性を確認するためのEEP(STSでは、神経節細胞から大脳皮質視覚野までの視路の評価。AV-DONEでは、視神経から大脳皮質視覚野までの視路の評価)、VEP(視細胞から大脳皮質までの視路の評価)及びERG(網膜細胞の機能評価)を用いて視機能評価系を樹立した。また、慢性の脳波の観測系を作成し、長期にわたってVEPを評価することが可能となった。また、直径25μmの刺激電極を開発を行い有効性を確認している。 今後は、低侵襲な刺激電極と干渉法を用いた刺激条件の最適化を同時に行っていくことで、昨年度分の遅れを取りもどし、計画通りのペースに戻るように努める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度は、院内の業務の多い役職となったうえに、新型コロナウイルスの対応に率先して対応する必要があったこと、また、動物実験施設の改修の影響を受け、有意な結果を得られるような実験は行えなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、低侵襲な刺激電極と干渉法を用いた刺激条件の最適化を同時に行っていくことで、昨年度分の遅れを取りもどし、計画通りのペースに戻るように努める。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、院内の業務の多い役職となったうえに、新型コロナウイルスの対応に率先して対応する必要があったこと、また、動物実験施設の改修の影響を受け、有意な結果を得られるような実験は行えなかった。今後は、低侵襲な刺激電極と干渉法を用いた刺激条件の最適化を同時に行っていくことで、昨年度分の遅れを取りもどし、計画通りのペースに戻るように努める。
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