介助者2名で自力避難困難者1名を階上に避難させる避難器具を開発し、その避難時間を提示することを目的とした。試作モデルは折り畳み式で、介助者の移乗で自力避難困難者を乗せ、人力で引き上げる仕様とした。 試作したモデルに50kgのダミーを乗せ、2名の介助者で階段1-踊り場-階段2の階上へ引き上げる実験を実施した。2名の握力合計値が89kgの介助者ペアでは、平均29.1±8.1秒で引き上げることができ、避難に利用できる可能性が得られた。一方2名の握力合計値が54kgの介助者ペアは、階段1を引き上げるのに平均49.0±23.0秒かかった。握力の小さい介助者ペアには人力を補助する動力が必要と考えた。
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