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2022 年度 実績報告書

人身供犠の解明―古代オリエント・地中海世界を中心にして―

研究課題

研究課題/領域番号 21K12853
研究機関(財)古代オリエント博物館

研究代表者

岩嵜 大悟  (財)古代オリエント博物館, 研究部, 共同研究員 (00770166)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワード人身供犠 / 古代オリエント / 地中海世界
研究実績の概要

人身供犠は古代オリエント・地中海世界に多くの文献上の言及が見られるとともに、さまざまな考古学的発見が続いている。本研究課題では両者の事例をともに扱い、その特質を明らかにすることを目的としている。本研究課題2年目で最終年度となる2022年度は、1年目に検討した文献上での事例分析に加え、①考古学的発見についての事例研究、②考古学的発見の比較研究、③文献での人身供犠についての用語法についての比較研究を行なった。
①では、コロナ禍の影響で海外の遺跡・博物館での現地調査ができなかったため、代替として、これまでの報告されている人身供犠に関連するとされる考古学的発見についての先行研究を収集し、分析を行なった。
②では、これまでに報告されてきた人身供犠に関連する主要な遺跡について比較を行った。その結果、人身供犠という概念でまとめられることの多い遺跡だが、埋葬儀礼との共通点が多いものや、供犠としての要素の多いものまで、雑多な事例が人身供犠と結び付けられていることを示した。
③では、文献での事例のうち、主にヘブライ語聖書を取り上げて、用語法の比較を行った。その結果、しばしば同一視される人身供犠でも用語法の面で、供犠に違うものから供犠の要素が乏しいものまでさまざまであり、人身供犠には複数の要素が含まれることを示した。
以上の結果、これまで「人身供犠」と一括りにされることが多かったが、概念の有効性を再検討する必要があることが確認された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] ヘブライ語聖書物語における人身供犠について2022

    • 著者名/発表者名
      岩嵜 大悟
    • 学会等名
      関西学院大学神学研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] 人身供犠の再検討―古代地中海・オリエントでの事例を中心に―2022

    • 著者名/発表者名
      岩嵜 大悟
    • 学会等名
      日本宗教学会

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公開日: 2023-12-25  

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