研究課題/領域番号 |
21K12864
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
WOOD JEREMY 名古屋大学, 国際開発研究科, 助教 (70850725)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 近思録 / 儒教 / 朱子学 / 山崎闇斎 / 崎門派 |
研究実績の概要 |
山崎闇斎とその学派における『近思録』の受容と解釈史を明らかにすることを目的とする本研究において、2021年度は、千葉県文書館の旧蕪木文庫蔵の山崎闇斎の『近思録講義』に焦点をあて、その解読・翻字等、基礎的な資料調査を進めた。本調査の成果の一端を"An Analysis of Yamazaki Ansai's 'Lecture Notes on the Reflections on Things at Hand'"(山崎闇斎の『近思録講義』について)としてInternational Society of East Asian Philosophyの国際シンポジウムであるInternational Society of East Asian Philosophy 2021 Conference - Philosophies Around East Asian Seas(2021年12月10日開催)に公表した。本発表においては、『近思録講義』にみられる闇斎とその弟子との関係の様子や、南宋の儒者であった葉采の『近思録集解』に対する闇斎の見解について論じた。 千葉県文書館蔵の旧蕪木文庫を中心に、研究対象となる全国の図書館・資料館等に点在している崎門派の『近思録』資料の調査を実施する予定であったが、新型コロナウイルスのため、臨時休館・利用制限等が続いていたせいで止むを得ず中断した。しかし、事前調査等は進めてあるので、2022年度に再度実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度に予定していた活動が1つ、新型コロナウイルスの影響で中断を余儀なくされた。千葉県文書館蔵、旧蕪木文庫を中心に、研究対象となる全国の図書館・資料館に点在している崎門派の『近思録』資料の調査を実施する予定であったが、臨時休館・利用制限等が続いていたため、予定していたようには動けず、各資料の調査・収集にはやや遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、旧蕪木文庫蔵の山崎闇斎の『近思録講義』の解読と翻刻を引き続き実施し、その一部を校注として学会誌に発表する予定である。2021年度に止むを得ず中断した国内図書館・資料館における崎門派の『近思録』関係資料の調査・資料収集を引き続き実施する。今年度は、千葉県文書館蔵の旧蕪木文庫の崎門派資料を中心に調査を行い、その目録作成に着手する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響により、国内出張や資料収集等を予定していたように出来ず、その分の旅費・物品費として見積もっていた額が支出されなかったため。
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