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2023 年度 実施状況報告書

最上義光の連歌活動―里村紹巴との交流に注目して―

研究課題

研究課題/領域番号 21K12913
研究機関山形大学

研究代表者

生田 慶穂  山形大学, 人文社会科学部, 准教授 (00846230)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワード連歌 / 最上義光 / 里村紹巴
研究実績の概要

2023年度は徳島市里見家所蔵資料の調査研究を行った。里見家は最上義光の家臣里見(東根)景佐ゆかりの文芸資料を伝えている。「里見家文書」には、連歌の点料紅花20斤や玄仍の死にふれる景佐宛昌琢書状、式目に関する不審書に対して昌琢の回答が添えられた高橋雅楽助宛景佐書状が伝わり、景佐と昌琢との関わりは早くから知られていた。これに加えて同家に紹巴奥書の典籍が複数所蔵されていることが、ごく最近、野口孝雄氏「東根八代城主里見薩摩守景佐の連歌号―号は「光景」(あきかげ)最上義光連歌衆の一人―」(『山形民俗』36号、2022年11月)で明らかになった。
当初の研究計画にはないことであったが、上記は非常に重要な資料群と思われたため、2023年10月・2024年3月に現地調査を行い、野口氏が紹介した資料の他に新出の連歌切2点を見出すことができた。義光と紹巴の関わりについて新たな手がかかりを得、さらに紹巴の伝記研究にも事績を付け加えることのできる貴重な発見であった。
天正9年(1581)紹巴奥書の『連歌新式追加并新式今案等』は、義光周辺の人物と紹巴の接触として非常に時期の早いもので注目される。慶長2年(1597)紹巴奥書の『伊勢物語抄』『詠歌大概』は、秀次事件に連座した紹巴の三井寺蟄居中の活動を示すとともに、紹巴の古典学とその伝播を考える上で参考になる。また『源語秘訣』は義光が山形に招請した時宗僧乗阿が義光に伝授した本を写しており、義光の古典学習のあり方をうかがい知ることができる。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

徳島市里見家所蔵の文芸資料の発見により、義光・紹巴の周辺の動きがより具体的に分かってきた。

今後の研究の推進方策

徳島市里見家所蔵資料の調査研究成果は2024年度中に論文化する。
最上義光歴史館の館報、山形大学の公開講座などでアウトリーチ活動を進める。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 図書 (3件) 備考 (1件)

  • [図書] 古典文学研究の対象と方法2024

    • 著者名/発表者名
      佐々木孝浩、佐藤道生、高田信敬、中川博夫(編)
    • 総ページ数
      932
    • 出版者
      花鳥社
    • ISBN
      978-4-909832-85-6
  • [図書] 百韻連歌撰注釈 第一巻2023

    • 著者名/発表者名
      連歌注釈書刊行会
    • 総ページ数
      270
    • 出版者
      新典社
    • ISBN
      978-4-7879-0653-3
  • [図書] 連歌大観 第四巻2023

    • 著者名/発表者名
      廣木一人、松本麻子(編)
    • 総ページ数
      525
    • 出版者
      古典ライブラリー
    • ISBN
      978-4-904470-10-7
  • [備考] 生田慶穂「新・最上義光連歌の世界①」 『歴史館だより』No. 31 2024年3月

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公開日: 2024-12-25  

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