研究課題/領域番号 |
21K13028
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
坂本 暁彦 東京電機大学, 理工学部, 助教 (50757193)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | Am I understood? / Do you understand (me)? / confirmation questions / passivization / foregrounding / 無標のWH語 / Yes/No演算子 / 条件節性 |
研究実績の概要 |
本研究では、日英語疑問文とその関連現象に対して質と量の両面からアプローチすることで、個々の形式・意味機能・音声にまつわる諸特徴を記述・説明すること、また、それらの言語情報が視線や表情などの非言語情報とどう作用し合うのかについて明らかにすることを目的とする。本研究は、言語学内に留まらず、異分野融合を積極的に推進するものである。 現在、分析の対象している現象として、①権威の態度を示すことに特化した英語疑問文、②「何なら」の典型用法・新用法、③ナント型感嘆文、④日英語修辞疑問文がある。これらの現象に関する研究の2021年度実績を以下にまとめる。 まず、①に関しては、英語のネイティブスピーカー1名と共同研究に従事し、内省判断に基づく質的分析を行った。得られた結果を日本英語学会誌に投稿して採択された。また、②については、2020年度に掲載済みの査読無論文があるが、その一部(典型用法の分析に関するセクション)を改訂して筑波英語学会誌に投稿、採択された。③に関しても、2020年度に掲載済みの査読無論文があり、国内学会誌への投稿に向けてその改訂原稿(2022年度に追加実験を実施する予定)を準備している段階である。④は、2014年度から最も長い期間、研究を推進してきた現象で、日本語修辞疑問文に関しては、2017年度から量的アプローチも取り入れ、査読無の形ではあるが論文を発表してきた。今年度は、国内学会誌への論文投稿を行い、不採択となったため、質的分析の部分も含めて再検討し、2022~2023年度の間での論文掲載を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
査読有の論文を2本発表することはできたが、本研究課題名にも入れている「量的研究」の推進が十分ではなかったと思われるため。
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今後の研究の推進方策 |
「研究実績の概要」で示した②、③、④の現象に関して、質および量の両面からの分析を推し進め、論文投稿を行う。②と③に関しては2022年度中、④に関しては2023年度中の投稿を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
量的研究の推進が遅れたことにより、調査や実験のために使用する予定だった経費が支出されなかったため。
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