研究課題/領域番号 |
21K13033
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
島崎 薫 東北大学, 文学研究科, 准教授 (70746966)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2027-03-31
|
キーワード | 越境的学習 / 日本語教育人材 / アイデンティティ / 境界 |
研究実績の概要 |
本研究は、日本語教育人材育成において教室授業と実践現場を往来するという越境を通じて、学生が何をどのように学んでいるのかを明らかにするための基礎的研究である。具体的には、(1)学生はどのような越境のプロセスを辿るのか、(2)越境を通して学生はどのように変化するのかについて、学部から大学院まで縦断的に調査し、質的に分析する。 2021年度は、自身の産前・産後休暇、育児休暇の取得に伴い、十分な作業時間を確保することができず、パイロット調査として、 専門科目を履修し始める2年生を対象にインタビュー調査を実施し、ラーニングジャーナルやレポートなど調査対象者の学生が書いたものもデータとして収集したのみであった。2022年度は、2021年度にパイロット調査としてインタビュー調査を実施した対象者に学内での教育実習の実施前、実施後にインタビューを行った。また本調査として専門科目を履修し始めた2年生にもインタビュー調査を行ったり、ラーニングジャーナルやレポートなど調査対象者の学生が書いたものもデータとして収集した。さらに海外での教育実習が再開されたので、そこでの学びも調査するべく、現地で参与観察した。参加学生にもインタビュー調査はこれから実施予定である。2023年度は、パイロット調査で得られたデータも含め、得られたデータの分析を進めていくとともに、必要なデータがあればさらに収集していくことを考えている。 また、2022年度に関連の国際学会の口頭発表の応募し、採択された。その口頭発表は2023年9月に行われる予定で、関連分野を研究している他の研究者からコメントやフィードバックをもらい、改善につなげていく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者自身の育児のため、突発的に休まなければならないことも多く、計画通りの調査の実行が難しい状況にある。
|
今後の研究の推進方策 |
得られたデータの分析を進めるとともに、関連の研究が最近よく発表されているので、先行研究のレビューも合わせて行っていく。また、限られた研究時間を有効に活用するため、ある程度焦点を絞り、分析を行うことを考えている。
|
次年度使用額が生じた理由 |
育児に関して突発的な事態が起こるなど、研究時間を確保するのが難しい状況にあるため。2023年度は焦点を絞り、効率よく研究が進められるように工夫したい。
|