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日本の小中学校における外国語教育カリキュラムへの複言語教育の導入を目指す研究の一環として、昨年度に引き続き、複言語教育に関する研究を継続して行った。 1.小中学校における複言語教育実践、特に言語への目覚め活動の意義について、日本語教育学会にてシンポジウムに出席した。ここでは、記号体系としての「言語」ではなく、「話者」に焦点を当てる複言語主義の概念を取り上げ、科学と社会との関係性をめぐって、言語学者やことばの活動家と意見を交わした。 2.芸術、特に複言語映画を用いた領域横断的な大学での複言語教育実践を共同で行い、その成果を国内学会にて発表した。また日本語による論文および研究ノートが掲載された。これらの研究を通じて、複言語主義の視点が言語教育学の枠を超え、人文学諸分野に新たな視座をもたらす可能性があることを示した。 3.大学における初修外国語と、大学入学時までの外国語教育経験との関係について、統合的教授法に関する論文が掲載され、また国際学会で発表を行った。 4.2022年および2023年度に開催した国際研究集会をもとに、国内外の多様な教育レベルにおける複言語教育に関する研究を集めた書籍の翻訳・執筆・編集を行った(西山教行・大山万容編『複言語主義における創造性と多元性』明石書店、2025年6月刊行予定)。この書籍では、複言語主義という概念の誕生の経緯、そこに交錯した多様なアイデアの緊張と融合、そして現在も進行中のその展開について、多くの国内外の論考を収めた。複言語教育がヨーロッパ、日本、そして太平洋に点在する(ポスト)コロニアルな歴史を抱える諸島地域においても重要な意義を持つことを明らかにした。
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